風が吹いて暖かさを運んで来ました～どこかの子が隣の子を迎えに来ました～♪もうすぐ春ですねぇ～、彼を誘ってみませんか～♪
　レッサーパンダ達も恋の季節は1月から3月。メスの発情にオスがアプローチ!少しでもオスがせっかちに交尾をしようとするものなら、メスにお叱りを受けてしまう!健気にそのタイミングを待つオス。受け入れOKならば交尾に至るわけなのだが、相性も勿論あるわけでして、お見合いした段階でケンカをおっぱじめちゃう事もしばしば。
　人間界ではイケメン、可愛くて優しく真面目で高身長、高学歴、高収入!挙句の果てに出来れば二男!(ふぅ～汗)…が、おモテになるようである。木村拓也や能年玲奈はそうそういるわけもなく、人間界も大変そうである。
　一項目も当てはまらない、白髪混じりの私のような男なら、高層ビルもない無人島でも行って、携帯もメールもないパンツ一丁での生活で、贅沢も男性を選ぶ選択肢もない状態でなければ、一握りのチャンスもないわけでして…まぁ、切れの悪い私の小便みたいに、のんべんだらりと戯言をつぶやいても虚しいので、話を戻しますが…。
　日本平動物園も一つの無人島。当園ではただいま9頭のレッサーパンダが暮らしているのですが、繁殖が可能なペアーが限られます。血統的にペアーがムリな個体、お年を召して繁殖が難しい個体、お嫁に行ってしまう個体、と考えると繁殖可能なペアーはタク(4才♂)とシー(4才♀)、タク(4才♂)とスミレ(3才♀)、シュウシュウ(13才♂)とスミレ(3才♀)の3パターン。タクとシーは2年連続で子供を授かっていて、子育ても完璧なシーなので、安心できるペアー。問題はスミレにシュウシュウかタク…。先ほども述べた人間界の話ではないが、タクはイケメンだが少々やんちゃ坊主で、優しさに欠ける性格の持ち主。以前タクとスミレをお見合いさせるが、少々やんちゃなタクがスミレを突き飛ばして、水の中にたたき落としてしまい、スミレが怖がり怯えてしまうといった始末。片やシュウシュウは女性陣(メス)には非常に優しく、人気者。ただお年(13才)を召しているので、そろそろ繁殖能力に限界も来ているといった感じ。シュウシュウとスミレはお互いに第一印象も良かったのか、仲も良く2年連続で交尾まで至っているので、自然な流れでペアーで決まりなのだが、赤ちゃんを授かるまではいかない。共に一長一短なのである。非常に頭を悩ましますが、この原稿を書いている時に、当園でレッサーパンダの繁殖を検討する会議たるものが行われ、もう一度、スミレとのペアーをシュウシュウに期待をしてみようということに決まりました。このデッキブラシが出回っている頃には、ラブラブな2組のペアーが運動場でじゃれ合っている姿や、6月下旬から8月初旬にはシーとスミレが子供を産み、子育てしている姿が見られと思います❤是非とも楽しみにしていてください。と無責任な自信で申し訳ないのですが、気持ちだけでもポジティブな考え方で行きたいと思います。　
もうすぐ春ですねぇ～♪恋をしてみませんか♪　　　　　　　　　　　　

飼育係　市川雅一