266号(2022年06月)4ページ
スポットガイド 4月17日 動物病院
去る4月17日、ビジターセンターで動物園の獣医師についてのガイドを実施しました。新型コロナウイルス流行前は、動物園の敷地内にある動物病院に来園者の皆さんをお連れして、診察室や解剖室を見て頂いたのですが、今回は昨年同様、ビジターセンターでスライドを見てもらいつつお話しました。
内容としては、獣医師のなり方や獣医師という職種の幅広さ、私の1日の仕事の流れ等です。
獣医師というと犬や猫といったペットを診察する動物のお医者さんが思い浮かぶと思いますが、その他にもワクチンの研究をしていたり、牛や豚の肉の検査をしたり、食中毒の調査をしたりと、色々な仕事をしています。この文章を読んでいるあなたも、実は知らないうちに獣医師の仕事の恩恵を受けているかもしれません。
また、私の1日について、午前中2時間程園内を巡回して動物の健康チェックをし、午後は手術をしたり、薬を作ったりしていることをお話しました。動物園の動物たちも人間同様、具合が悪くなると血液検査をしたり、レントゲンを撮ったり、妊娠したらエコー検査をしたりします。薬も人用のものを使うことがあります。獣医師は動物が好きで、動物達に健康でいてほしいから検査や治療をするのですが、動物にしてみれば、検査や治療の為に捕獲されたり、痛い注射をされたりするので、悲しいことに獣医師は嫌われます。けがや病気をした動物が健康になって、元気に動き回る姿を見るとやりがいは感じるのですが、動物と仲の良い飼育員さんが羨ましいです。
ガイドでは、検査や治療の写真を盛り込みすぎて早口になってしまいましたが、質問タイムを取ると、多くの方から質問を頂くことができました。普段あまり見ることのない獣医師の仕事に少しでも興味を持ってもらえたらいいなと感じました。
(山口 真澄)