267号(2022年08月)12ページ
スポットガイド 5月15日 ワラビー
5月15日にワラビーのスポットガイドを行いました。ワラビーのスポットガイドは2年続けて中止となっていたので久しぶりでしたが、天候にも恵まれ大勢のお客様に集まっていただきました。
ワラビーといえば、お母さんのお腹の袋を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。この袋、イラストではポケットのように描かれることが多いですが、実はポケットよりも巾着に近い形になっていて、普段は入り口が閉じているので外からはほとんどわかりません。またお母さんの乳首は袋の中にあり、生まれたての赤ちゃんは一度乳首に吸い付くと口と乳首がくっついてしまい、しばらくの間そのまま育ちます。このようなワラビーについての豆知識を、写真やイラストもまじえてお話しさせてもらいました。最後にワラビーの食べているエサについて説明してから、ワラビーたちに好物のドクダミやタンポポの葉っぱなどをあげて、採食しているところを観察していただきました。
ところでみなさんはワラビーが採食する姿を見たことがありますか?ワラビーはあの小さくて短い手(前足)で食べ物を持って食べるんです。ワラビーの前足は私たち人間と同じで指が5本あり、物を上手に掴むことができます。では後ろ足はどうでしょう?後ろ足は地面を強く蹴ってジャンプするため、前足よりも大きく丈夫にできています。指は、太くて長い第四指(薬指)が中心にあり、その両側に短い指があります。内側の短い指は1本に見えますが、実は第二指(人差し指)と第三指(中指)の2本がくっついており、爪は2つあります。レントゲンを撮ると骨も2本あるのがわかります。外側には第五指(小指)があり、第一指(親指)は退化していてありません。
ぜひ袋や足の形にも注目して観察してみてくださいね。
(川合 真梨子)