でっきぶらし(News Paper)

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89号(1992年09月)2ページ

アメリカよりマレーバクのお坊ちゃま婿入り

 10月31日、キリンのお嬢様とほぼ時期を同じくしてマレーバクのお坊ちゃまが来園しました。名前は「シン」と名付けました。シンはアメリカのシンシナティー動物園で今年の3月19日に生まれました。ですからまだ1才にもなっていません。マレーバクは生まれた時全身黒色で、白の斑点模様がありますが、成長するにしたがって胴体全体が白くなり、四本の足と首から上だけが黒くなります。シンはもう大人の模様になっていますが、体の大きさはまだまだ小さく、見た目にもかわいく感じます。性格はとてもおとなしく、おっとりとしています。言うこともよく聞いてくれて、世話しやすく本当に「いい子」です。アメリカからの長旅の途中で顔に少しすり傷ができてしまっていますが、これが治ればなかなかのハンサムになるだろうと思っているのは親バカならぬ飼育係バカでしょうか。
 シンは今、サイ舎の隣の昔バクが飼育されていた場所に住んでいます。検疫を受けた後、日本の気候に馴れるまでしばらくの間はここで暮らすことになります。来年の春、暖かくなってからバク舎へ移る予定です。今バク舎には日本平動物園生まれの2才半になるメスの「ムーニー」が1頭きりで暮らしています。シンがバク舎へ移ればムーニーといっしょに生活することになります。そうなればやはり近いうちに二世の誕生というニュースが期待されます。

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