でっきぶらし(News Paper)

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114号(1996年11月)10ページ

実習を終えて 

静岡大学教育学部 中谷幸世 吉留綾子
 動物園での実習とはどのようなものなのか想像もつかないまま、不安な気持ちで初日を迎えました。
 動物園を表からしか見たことのない私たちにとって、毎日が驚きの連続でした。
 午前中は主に、動物病院の野鳥収容室の担当でしたが、鳥の警戒心の強さに驚き戸惑うばかりでした。清掃をしながらも、つい逃げ腰になってしまいました。最初は特に大きな鳥が怖くて仕方ありませんでしたが、毎日清掃と餌やりを繰り返すうちに少しずつ愛着が持てるようになり、実習が終る頃には結構楽しく仕事をこなせるようになりました。その一方で鳥の死に直面するなどつらい事もありました。
 生き物を扱う動物園の裏側に実際に参加してみて、獣医さんや飼育係の方たちの苦労や、動物に対する深い愛情を強く感じました。
 午後は、卵の展示や動物の足のクイズに関する看板作りを行ないました。人の目を引きつける、いわゆる「良い展示」というものは、やはり人々が体験できる要素を含むことが重要であるということを実感しました。数日で一人につき一つの作品を完成させることができるよう、手筈を整えて下さった佐野さんには大変感謝しています。
 1週間という短い間でしたが、楽しみながら大変多くのことを学ぶことができました。動物園で実習できたことを、とても幸せに思います。お忙しい中、本当にありがとうございました。
 

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