でっきぶらし(News Paper)

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31号(1983年02月)1ページ

【日中友好親善】中国・西安市よりやってきた動物達 安蔵忠夫

昭和53年10月に静岡市長 荻野準平を団長とする総数79名の「静岡市民の翼訪中団」一行が、中国の各都市を表敬訪問した際に、最も代表的な古都である「長安」現在の西安市に於て、両市民の友好親善を念願し、その証として動物の相互交換の話がまとまりました。
昭和55年6月に、静岡市よりキリン、ダチョウの各一番が横浜港より中国船「風益」にて海上輸送され、同月20日には西安動物園において市民の熱烈な歓迎の中で、河合代悟助役による動物贈呈式が行なわれました。式が終了した後、動物達の元気な姿を見て団員一同ほっとしたしだいです。その返礼として同年9月には西安市より党自省を団長とする一行4名が、中国第一級動物であるレッサーパンダ、ノガン、キンケイの3種10点の動物を持って来静しました。贈呈された動物も、静岡の環境にも馴れてきましたが、誠に残念な事に昭和56年6月頃よりレッサーパンダのメス、「安安」が食欲不振と動きが鈍くなり、注意観察と治療を行なってきましたが、8月2日に敗血症という重い病気で死亡してしましました。
その後も、両市の動物交換による友好親善は続き、昭和57年8月には初代園長の柳川正一を団長とする3名の第2次静岡市動物贈呈団が、クロヒョウ一番とダチョウのメス1羽を持って、再び西安市を訪問し「安安」の死亡報告並びに夜行性動物館の新設に伴い、中国に生息する夜行性動物と「安安」の代わりの贈呈を依頼してきました。昭和57年10月には、張光宇団長とする3名の第2次西安市動物贈呈団がメスのレッサーパンダと珍獣のベンガルヤマネコ一番をもって来静されました。来園された動物は皆元気です。
このように、両市の動物交換がなされるたびに両市民の友好は増々深まり栄えて行く事と思います。ここに、来静した中国の動物達を今一度ご紹介し、末永く皆さんに可愛がってもらいたいと思っております。私達も大切に育てて行くつもりでいます。

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