でっきぶらし(News Paper)

一覧へ戻る

« 61号の10ページへ61号の12ページへ »

61号(1988年01月)11ページ

開園以来の動物 〜 マサイキリン 〜

 動物園の人気者といえば、まずキリンがあげられるでしょう。それほど存在の必要性を強く感じさせる動物のひとつです。
 只今、親子夫婦あまりよくない間柄で3頭。その中の頭目ともいうべきオスが、開園以来の動物です。
 最初の連れ合いを失ったのは、5年位前でしょうか。全く予想もつかない事故、足元の狭い隙間に首を突っ込んでの転倒が原因でした。お腹の中には彼の4番目の子を宿していただけに、余計にやるせなさを誘いました。
 その後も繁殖は続いたものの、様相は一変。長女トクコは、母親の育児をさんざん学習しながらも、生まれたばかりの我が子にキックを見舞う有様でした。冒頭に仲がよくないと述べたのはそういう意味です。今や飼育係が母親なのですから・・・。
 フジオは、どんな気持ちでそれを眺めているのでしょう。脚力にやや衰えを見せながらも、ひょうひょうと餌をはみ我関せず、といった風情です。

« 61号の10ページへ61号の12ページへ »

一覧へ戻る

ページの先頭へ