でっきぶらし(News Paper)

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61号(1988年01月)13ページ

動物園こぼればなし 〜 館中のチビッコ 〜

 夜行性館の入口は、大きなコーモリの壁画が目印です。さあ、中に入ってみましょう。
 9月28日、ヤマネコに2匹の子が誕生しました。
 早いもので離乳は順調に進んでおり、毎日活発に動き回っております。ガラス越しに、お客さんと遊ぶ事も覚えました。
 出産を間近に控えたメス親に、予期せぬ事が起きました。それは、係の代わった私との出合いです。見馴れない者が突然入って来て作業を始めたからです。このような場合にお互いに警戒し合うものです。特に妊娠中ですから、さぞ神経質になった事と思います。
 そして出産、朝、子の鳴き声を確認、少しの間、様子を見ることにし、刺激を与えないようにしました。
 次の日、子の鳴き声は全く認める事は出来ません。何かトラブルが生じたかも知れません。
 20日程過ぎた頃、室内に変化が現れて来ました。子の鳴き声が数回認められたり、室内が何となく糞、尿の匂が強くなったり。又メス親が、食欲旺盛になるほどです。
 更に数日後、子の出現、丸まると太った元気の良い兄弟です。閉館後静かになりますと遊びに夢中です。
 次に名付けを早くと云う事で、「ミーチャン」「ハーチャン」、余りにも似ている兄弟なので、困ることしばしば。
 仕方ないので当分の間、観察時、作業時など最初眼に付いた子は「ミーチャン」そして片方は「ハーチャン」。
 もちろん現在は個体識別は出来ております。
(飼育課員 川畠 実)

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