154号(2003年07月)2ページ
オオアリクイのオカアちゃん安らかに
オオアリクイという動物をご存知でしょうか?名前が示すようにアリを主食にしている南アメリカに生息している貧歯目の仲間です。
当園では今から22年前にオオアリクイの飼育を始めました。その当時オスは4キロの子供、メスの背中にちょこんと乗っていて、まるで親子のようでした。そこでオスは「ジョッキー」メスには「オカアちゃん」という名前が付けられました。
来園より7年後に第一子が誕生したのを始め、今までに9頭の親になってくれました。そしてその子供達は現在、上野動物園神戸市立王子動物園、沖縄こどもの国で飼育されています。
こうしていい母親ぶりを発揮してくれていたのですが、昨年頃から腹水が溜まるようになり、今年に入り、徐々に寝ている時間が多くなってきていました。
そして8月11日にとうとう癌性腹膜炎で死亡しました。よく頑張ってくれたと思います。
当園にはオカアちゃんの娘の「ムチャチャ」がいて、オカアちゃんにとって孫に当たるオスの「リキ」を産んで、しっかり育ててくれました。
当園は国内で飼育されているオオアリクイの血統登録を担当していますが、オカアちゃんの貢献度は国内はもちろん国際的にも誇れるものでした。
オカアちゃん、長い間本当にお疲れさまでした。安らかにお眠り下さい。娘のムチャチャが頑張ってくれると思うので、安心して見守っていて下さい。