でっきぶらし(News Paper)

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163号(2005年01月)5ページ

「にこにこ広場」オープン

皆さん、ついに完成しました!待ちに待った、全天候型のふれあい広場が、3月26日にオープンしました。

日本平動物園では、開園以来ふれあい活動を行ってきました。幼稚園や保育園には「幼児動物教室」を実施し、教室を受けた園児の数はもう少しで10万人にもなります。また、学校を対象にした「ふれあい教室」、さらに夏休みには「サマースクール」など、様々な形で行ってきました。

ふれあいに参加した動物たちもウサギやヒヨコはおなじみですが、時にはチンパンジーやオランウータンの子供達、また、今では考えられませんが、ゾウのダンボやシャンティが子供動物園に来てふれあいをやったこともあります。

その時は、一人一人がゾウの背中に乗ってふれあいをしました。最近は珍しい動物は少なくなりましたが、それでも「ニシキヘビと記念撮影」は今でも続けられていて大いに人気のコーナーです。

土、日のふれあいも以前から行われていましたが、その内容は今とはずいぶん違いました。ウサギのふれあいは、アスファルトの上にサークルを置き、その中に放し飼いにしていました。屋根もなく雨が降ればもちろん中止、暑いときはアスファルトの上に直接出すわけにもいかずやむなく中止していました。

そのような中少しずつ改善を積み重ね、屋根は仮設のテントを立て小雨をしのぎ、ふれあいの方法も放し飼いではなく、椅子に腰掛けている人の膝に動物を持っていくようにしました。ふれあい方法の改善は動物たちの負担軽減につながったことはもちろんですが、周りで見ている人たちの安心感にも大いに貢献しました。それでも、少し強い雨だと足元に雨水が流れてきてやむなく中止せざるを得なかったのです。

このため、ふれあい広場を新しくし、今までの課題であった「雨天」でも実施できる全天候型にしました。約150?uの広さがあり、ベンチで大きく2つのエリアに分けてウサギ、ヒヨコ、モルモット、カメ、ヘビなど様々なふれあいを実施していく予定です。また、平日は幼児動物教室を実施すると場所の問題で一般のふれあいができなかったのですが、今度はエリアを分けて、動物教室と同時に一般のふれあいも実施したいと考えています。

それともう一つ皆さんに報告することがあります。このふれあい広場に名前がつきました。みんな仲良く、笑顔で楽しくふれあいができますように「にこにこ広場」と命名しました。一人でも多くの皆さんに、ふれあい体験を通じて優しい心や思いやりの気持ちを持ち、動物達も私達と同じ大切な仲間だということを伝えることが、この「にこにこ広場」の大きな役割だと思います。

さらに、日本平動物園のふれあいがここまで盛んになり、充実してきたのは、担当した先輩方のたゆまぬ努力もさることながら、5年前に発足したガイドボランティアのふれあい班の皆さんの協力があったことが最大の要因だと思います。今後もこの「にこにこ広場」が多くの人たちに利用され、動物園での楽しい思い出とともに、命を大切にする気持ちを次の世代に繋いで行ってくれる事を心から祈っています。

(鈴木 和明)

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