でっきぶらし(News Paper)

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175号(2007年04月)5ページ

たべてよ〜、ノガンちゃん!

ピンポンパンポン〜♪前回の号で表紙の最後に載っていたノガンのオスの登場を、心待ちにしている方にお知らせします。
「もう少し待っていてくださ〜い!」

1月25日に横浜市野毛山動物園から来園したノガンのオスは、現在病院で暮らしています。もう検疫期間は終了し、メスとの相性も悪くなさそうなので、展示に出せる元気はあるのですが、まだお目見えできない理由があるのです。

そ・れ・は・・・自分で餌を食べてくれないのです。頑固一徹、口を真一文字に結んだまま、「おれは食わん!」の一点張りです(そう言っているかはわかりませんが)。

来園してからは、神経質な鳥なので刺激をしないようにしよう、と部屋を目隠ししたり、そ〜っと部屋を出入りしたり、とにかく神経を使いました。食べないのも環境が変わったせいだろうから、慣れてきたら食べ出すかな・・・

ところが、1週間経っても餌に口をつけようとしないのです。このオスは片目がもともと白内障で見えない様子で、いつも首を左にかしげて歩いています。見えにくいからかなと目の前で餌皿を振って見せたりしますが、食べません。

また、野毛山と同じメニュー&切り方の餌を用意し、食欲を増すためにミミズやミルワーム(昆虫)をトッピングしてみても、一向に食べません。

「そうだ!メスをお見合いで隣の部屋に入れれば、メスが餌を食べる様子を見てオスも食べるようになるかもしれない。」

ところがどっこい、メスを検疫室の隣に移したら、メスも食べなくなりました・・・ああ、鳥って難しい。

どうにもこうにも食べてくれないので、あまりノガンにストレスをかけたくはないのですが、体力がなくなってはいけません、仕方なく捕まえて胃にチューブを入れて餌を強制的に流し込むことにしました。

数日おきに繰り返されるこの作業、実は今も続いているのです。メスはおかげで自分で食べるようになり、狭い部屋でバタバタと跳び上がって翼を痛めそうだったので、新しい旦那さん(頑固)としばしお別れで、広くなった新居で先に待っていてもらうことにしました。

残されたオスは今日もまた、口を真一文字に結んでいます。硬派なのは魅力的だけど、お願いだから食べてくれないかなあ〜。この2ヶ月間の唯一の成果は、入院中に人に馴れたのか、展示に戻したメスが来園者の目の前まで来て逃げなくなったことです。

旦那さんが退院できるまで、お客様サービスよろしくね♪
(野村 愛)

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