でっきぶらし(News Paper)

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179号(2007年12月)6ページ

病院だより

どんだけ〜!『体重当てクイズ』

 11月3日は「はかり記念日」でした。皆さん、体重量りましたか?日頃から流行りのメタボリックと言われるのが嫌で体重計に載るのをためらっている○○さん、お風呂に入ったあとに500g痩せたよ!と喜んでいる△△さん、軽すぎてお店の自動ドアが開かなかった□□ちゃん(実話)、今回は普段からちょっと気になる体重測定のお話です。
 体重は、その動物の健康状態を把握するのにとても重要な指標になります。私たちも健康診断で体重を量りますよね。特に、動物園にいる野生動物は、ペットの動物とは違い人が触ったり捕まえたりすることがストレスになる場合も多いので、なかなか頻繁には直接健康診断ができません。ですから、病気で治療する際はもちろん、出入園や獣舎移動の際には、必ず体重を量って痩せていないか太っていないかをチェックしています。
 しかし、めったに体重を量れない動物では、だいたいこれくらいかな〜と推測せざるを得ません。マサイキリンのトッポ(オス)は700kgくらいかなぁ、アメリカバイソンのマック(オス)は500kgくらい?ミナミシロサイのサイコは約2000kg??普段あげる餌の量や、体の調子が悪くなってあげる薬の量は、体重により変わるので、その動物の担当飼育係と一緒に「クイズ!まるごとハウマッチ」をしています。誰か体重計に載ってねって言うだけで載ってくれる動物いないかな〜。
 あっ、いたいた!動物園で一番大きな動物と言えば・・・そう、ゾウです。アジアゾウのダンボ(メス)とシャンティ(メス)は、毎年11月3日に体重測定をするのが恒例になっています。「えーっ、あんな大きなゾウの体重どうやって量るのかぁ」って思いますよね。実は、飼育担当者の号令で体重計に載るんです!これも、日頃のトレーニングで飼育係がダンボやシャンティと信頼関係を築いているたまものなのです。
 ゾウが載る特別な体重計は2m四方のビックサイズ。当日は、ご来園の皆さんに体重当てクイズにも参加していただきました。ちなみに、今年の結果は、ダンボは3404kg、シャンティは3442kgでした。2頭共、去年よりちょっぴりスマートになりましたよ。
 これを読んでいるあなた、「体重〜?そんなの関係ねェ〜!そんなの・・・」などと言いながらも、時には健康チェックのためにこっそり体重計に載ってみましょうね。
                 (野村 愛)

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