でっきぶらし(News Paper)

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233号(2016年12月)5ページ

『みなさん探してみてください』

 みなさんは、熱帯鳥類館にはジャングル展示室という、鳥とみなさんが一緒の空間に入る展示室をご存じですか?ジャングル展示室という名前をきいたことがない方でも自動ドアに区切られていて、緑が生い茂っている空間と言えばなんとなくわかる方もいるでしょうか。そこは、「なんにもいないね~」、「鳴き声をテープで流してるよ」―と言って通り過ぎてしまう人がほとんどです。しかし、実は13羽の鳥が展示室の中で生活しているのです!
 ジャングル展示室の鳥はスズメほどのサイズで、しっかり探さないと見つからないと思います。ですが、よく見ると色鮮やかな鳥や、6羽ほどで群れのように一緒にいる鳥を見つけることができます。今年から担当になった私は、探してもらえず、見ることなく進まれることが悲しいと、いつも感じています。そのため、今回は、その中でも見つけやすい何種類かを紹介したいと思います。
 まずは、コキンチョウです。コキンチョウは頭が赤く、胸元は黄色、背中は緑色をしているカラフルな鳥です。一年中緑が生い茂っているジャングル展示室の中では背中を向けられると見つけることが難しいかもしれませんが、頭の赤と胸元の黄色が目立つので見つけられると思います。また、人懐っこい性格のため近くまで降りて来てくれることもあります。近くに来てくれるとわかりますが、クチバシの先が赤く色づいていて、口紅を差しているようにも見えるとてもかわいい子です。
 次に、テンニンチョウです。テンニンチョウはオスとメスがいますがメスは本当にスズメにそっくりでクチバシがピンク色なことが特徴です。オスは「ピピピピピ」ときれいな声で良く鳴いています。最近は繁殖期でなくなってしまったので短くなってしまいましたが、白黒の体にメスと同じピンクのクチバシ、長い尾羽が特徴的な鳥です。尾羽がなければスズメほどの大きさですが、尾羽を入れると15cmほどにもなります。オスは1羽しかいないのですが、性格なのか、よく鳴いているからなのか...ほかの鳥たちからちょっと避けられ気味です。(汗)テンニンチョウのオスが飛んでいくとみんな一斉に、飛んで行ってしまったりしますが、あきらめることなく追いかける姿を応援したくなります。
 最後は見つけるのが少し難しい、ムナグロキンランチョウです。いつも一番高いところにいて胸元しか見えないのですが、その名の通り胸元は黒色なので少し見つかりにくいかもしれません。しかし、頭から背中にかけて鮮やかなオレンジ色をしているため、見るとすぐに名前がわかると思います。私も下まで降りてきているところをほとんど見ないほど、高いところにずっといるのでしっかり探してみて下さい。ジャングル展示室に入る前の自動ドアと展示室の中の壁にも写真つきで紹介していますので、みなさんぜひ、全種類を見つけることにチャレンジしてください!

(飼育係  井上 志保)

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