234号(2017年02月)5ページ
「実習生だより」
私は3日間、日本平動物園で飼育実習をさせていただきました。主にふれあい動物園で飼育実習を体験させていただき、短い期間でしたが、とても有意義で楽しい時間を過ごさせていただきました。
その中でも私が特に印象に残った出来事がいくつかあります。1つ目はふれあい動物園にある、ふれあい館での実習についてです。ふれあい館では、ウサギ・モルモットなどの小動物とふれあうことができます。私が実習させていただいた3日間では、幼児動物教室が開催されており、その仕事も体験させていただきました。幼稚園・保育園の年長児を対象とした教室なので、目の前にいる小動物に興味津々な子どもたちが多く、その元気な様子に少し圧倒されてしまう場面もありました。子どもにもわかりやすく、動物は敏感で繊細な生き物なのだということを言葉で説明するのに、初めは大人しく聞いてもらえず、その度に飼育員の方に丁寧にご指導いただきました。何度か説明をしていくうちに、子供たちにどのように話したら伝わりやすく、楽しく動物たちとふれあっていただけるか、子供たちの様子をきちんと確認しながら説明できたと感じています。また子供だけでなく、大人の方、高齢者の方ともお話する機会もあり、職員の方々や飼育員の方々が、お客様に合わせた対応をしていたのを見て、お客様のことを第一に考えていらっしゃるということが実習を通して印象に残ったことのひとつです。
もう1つは、馬の飼育実習についてです。ふれあい動物園にいる動物の中で1日目に体験させていただきました。具体的には、昼間活動する部屋に餌を用意し馬を移動させ、寝室の掃き掃除、掃き掃除だけでは取れなかったフンなどを綺麗にするために水圧を使って水掃除する作業を行いました。馬のフンは思ったよりも臭いはしなかったです。草が主食なので、ひどい臭いはしなかったものの、やはりハエは寄ってくるもので、馬もかゆいのか体を揺らしている姿をよく見かけました。そして、閉館近くなったら寝室に餌を用意し馬を移動させ、昼間の部屋を掃除します。部屋の掃除をする前に、馬の汚れを落とす作業を行いました。蹄(ひづめ)の掃除では、綺麗にするために少し強く削っても大丈夫とのことで、馬が動くたびに痛くないかハラハラしながら掃除を行いました。足の持ち方から自分の体の向きまで、馬に間違って蹴られたりしないように注意を払いながら教えていただいて、掃除する手順にも色々あるのだと知ることができました。掃除が終わった後、他の動物の方にも見学をさせていただいて、普段は見られない檻(おり)の裏側の状態や、飼育員の方々の飼育するうえで工夫していること、気を付けていることなどお聞きすることができました。自分が担当している動物の赤ちゃんが生まれたときの感動話などは、実際に生まれるまでに色々と考え、尽くしてきた飼育員の方々にとって大事な思い出なのだと、お話を聞いてとても羨ましかったです。
3日間、普段は滅多に体験できないような貴重な体験をさせていただきました。飼育員の方々もそれぞれの仕事があり、お忙しかったと思いますが、実際に手本を見せていただきながら丁寧に指導していただいたことが、とても嬉しかったです。今回の経験を自分の職業選択に生かして、将来の自分の夢に向かって頑張っていきたいと思います。有難うございました。