でっきぶらし(News Paper)

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236号(2017年06月)5ページ

実習生だより 「日本平動物園での貴重な体験」

 私はインターンシップを利用し、9月初めの4日間、動物園実習をさせていただきました。主な実習内容は、動物舎の掃除、動物の餌の準備、給餌などでした。4日間の実習は、あっという間でしたが、仕事のひとつひとつが初めてのことであり忘れられない貴重な体験となりました。 

 最初は不安でいっぱいでしたが、大好きな動物を間近に感じながらの実習は楽しく、とてもやりがいがありました。そして、多くのことを感じ、学ぶことができました。

 私がやらせていただいた動物は、猛獣館に展示されている、ライオン、アムールトラ、ジャガー、ピューマ、シロフクロウ、ミーアキャット、シロクマ、ゴマフアザラシのほか、ブチハイエナ、ダチョウ、オオアリクイでした。動物園のガラス越しでしか見たことのない肉食動物を近くで見ることができ、想像以上の迫力に圧倒されました。その中での作業はとても緊張感がありました。

 動物舎の掃除は高圧洗浄機を使用し手際よく汚れを落としていくのが、意外と力が必要で大変でした。そして、きれいにするだけでなく、掃除をしながら、食べ残しや、糞の状態を見て動物の健康状態を見ることが大切だと教わりました。また、コミュニケーションのとれない動物は日頃の細かな観察が、動物の異常や変化に早く気づくことにつながるのだと思いました。

 餌の準備では、大きな肉を運んだり切ったりする作業は、その肉の量の多さに驚きました。同じ動物でも個体によって量を変えたり、肉に切れ目を入れて、食べやすくしたりなど、細かいところにまで工夫がされていて感心しました。特に驚いたことは、オオアリクイの餌が、飼育員さんによって試行錯誤して作られたオリジナルのものであったことです。そのような飼育員さんの姿に感動しました。

 準備した餌は、掃除した動物舎に置きにいきました。動物がちゃんと餌を食べているのかを確認しました。ゴマフアザラシには直接手で魚を与えることもさせていただきました。飼育員さんの笛の合図でグーの形にした手を鼻にあて、魚をあげました。ゴマフアザラシの鼻は柔らかく、ヒゲは固い感触で、そのつぶらな瞳はとても可愛く、興奮しました。 

 以上のような体験を通して、今までは気づかなかった飼育員さんの仕事の工夫を見て知ることが出来ました。そして実際にやらせていただくことで、さらにその大変さを体で感じ、力仕事が多く、体力が必要なことも分かりました。実習のすべてが私にとって忘れられないものとなりました。この体験を自分の将来につなげていきたいと思います。 

 今回、お忙しい中このような貴重な体験をさせていただいたことに、本当に感謝しています。そして丁寧にお仕事を教えてくださった飼育員のみなさん、ありがとうございました。

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