でっきぶらし(News Paper)

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107号(1995年09月)4ページ

動物の変身(鳥類編)【フラミンゴ】

 正面玄関を彩るのはフラミンゴです。やや淡いピンク色なのがチリ―フラミンゴ、それより少し大きくて朱色を輝かせているのがベニイロフラミンゴ、小柄ながら負けずにピンク色を放っているのはコガタフラミンゴです。
 最近は音沙汰なしですが、何年か前まではチリ―フラミンゴとベニイロフラミンゴが競うようにして雛をかえしていました。ほのぼのして魅惑的な光景が繰り広げられていたのです。
 さてその雛の色は何色と思われますか。ピンク?いえいえ。では、黒?それは先程紹介したアカガシラエボシドリです。答えは白です。それは大きくなるにつれてグレーがかかってゆき、親とは似ても似つきません。
 それとくちばしです。まず、親のをご覧ください。くの字に曲がっています。彼らが餌を食べている様子を見ていただければ、便利で都合よくできているのが分かると思います。しかし、雛のくちばしはくの字には曲がっていません。まっすぐにとがったままです。これも成長するに従って徐々にくの字に曲がり、変化してゆくのです。
 親と同じ大きさになるには二ヶ月あまりですが、グレーの色が抜けて親と同じ色彩になるには一年半ほどかかったように思います。それでもまだ一人前ではないのか、ところどころに幼少時の名残がみられました。
 首筋をよく見るとまだ黒みがかかっていて、すっきりとしたピンク色になっていません。それと脚です。意外と色彩が出きらず、特に関節部分、それにもっとも足下の水掻きの辺りはいつまでも黒ずんでいるのです。
 チリ―とベニイロの区別も途中一時期やや混乱しましたが、心配はさほどでもありませんでした。グレーがかかるのはチリ―は渋く、ベニイロは濃くなってゆきました。亜成鳥になるとピンク色の付き具合ははっきり違いました。この夢もう一度追いたいのですが…。

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