でっきぶらし(News Paper)

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69号(1989年05月)9ページ

あらかると【二十周年写真展にむけて】

 八月一日で、開園二十周年になります。そこであゆみの写真展を開くことになりました。
 ネガフィルムをあちらこちらの箱から出し集めている内、開園前の園内工事風景にふと目がゆき、突貫工事で作業していたのが懐かしく思い出されます。
 開園直前は、連夜十時までアスファルトの舗装、開園したらしたで連日超満員でゾウ舎に餌を運ぶのも苦労したほどです。
 あの時は園内には木も少なく、従って日影もなく、お客様はひと休みする場所もないぐらいでした。そうです、園内はどこからでも楽々見え、一目でお客様の数が分かるぐらいでした。今では緑が多くも昔のことがうそのように思い出されます。
 行事等もかなり多く行なわれ、中でもチンパンジー、ゾウのショーが印象的です。静岡まつりにも三年間参加、ゾウ(シャンティ)、チンパンジー、ロバ、コンゴウインコがパレードに花を添えました。
話はやや横道にそれますが、四十八の年静岡まつりに参加した時のことです。シャンティがトラックに乗るのをいやがり、町から歩いて帰らざるを得なくなりました。
 歩道を静かに歩いていったのですが、通り掛かりの人は皆びっくりした様子でした。時々追い越したりすると、仰天して悲鳴をあげた人も。一時間少々かかって園に帰えましたが、今ではとてもできることではありません。
 当時の写真を見ても、本当にかわいいゾウでした。現在のゾウと対比した写真も展示する予定です。他に懐かしい写真が数多くあります。
 資料館にて七月二十五日より展示します。御観覧し、当時を偲んで下さい。お待ちしています。
(佐野一成)

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