でっきぶらし(News Paper)

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45号(1985年05月)9ページ

動物病院だより

 桜が咲き、ツツジが咲き、フジが咲き、園内は色あざやかな季節となってきました。動物達にとっても一番良い季節です。
 今年度最初のおめでたは、4月3日にパラワンコクジャクが1羽孵化したことです。そして4月8日に開園以来初めてダチョウの産卵を経験しました。今までにも産んだことはあります。が、鶏卵大で殻もやわらかく、できそこないの卵だったのです。今度の卵は、まさしく世界一大きな卵。重さは1450g、長さ15cm2mm、幅12cm7mmありました。私たちがよく食べる鶏の卵は60gくらいですから、約24倍ということになります。
 残念なことにオスが若いせいか、まだ受精卵がとれません。とりあえず標本にと、産むと取りあげ、ただ今4個の卵が病院にあります。標本にするため中身をぬいてみると、思いの他白身が多いように感じました。
 続いてのおめでたは、チンパンジーのデイジーが、どうやら妊娠したようです。このところ生理がみられず、4月14日に人間で使われている尿による妊娠検査を行なったところ、プラスとでました。出産予定日は10月上旬です。昨年の10月8日に流産してしまいましたので、今度は数?とも無事に生まれてもらいたいと担当者共々祈っています。ただし、デイジーは自分で育てる見込みは残念ながらあまりないので、リッキー君同様人工哺育になりそうです。(デイジーにしかられるかな?)
 その他として、フライングゲージではバンのヒナ、夜行性動物館ではフルーツコウモリの赤ちゃん、そして小型サル舎ではアカテタマリンの赤ちゃんが見られます。どれも小さいので、よーく注意してみて下さいネ。
 これから病院の中は、ツバメ、スズメ、ムクドリのヒナ達、ハクビシンやタヌキの子供でにぎやかになります。動物園スクールの帰りにでも寄ってみて下さい。
(八木智子)

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