101号(1994年09月)2ページ
親善大使 ブチクスクス来園
有袋目クスクス科に属するブチクスクスのオス1頭、メス1頭が、10月27日に来園しました。
そもそもパプアニューギニア政府は、自国の動物保護のため、動物の輸出を禁止していますが、静岡大学に留学中のレアリー・アントン・マークさんが中心となり、パプアニューギニアと日本の友好が長く続いてほしいとの気持ちを、形にあらわそうと政府に働きかけてくれたのです。
マークさん自身、昨年12月にパプアニューギニア大使館を訪れ、本国政府へも三度足を運んだそうです。そして「パプアニューギニア祭’94」が11月24〜27日にアイセル21で行われ、そこに展示された後、当園に寄贈してくれる事となりました。
ブチクスクスは、現在国内で北九州到津遊園でメス2頭、熊本市動物園でオス1頭、メス1頭飼育されているだけで、世界的にもあまり多く飼育されていません。
今回飼育するにあたり、餌の問題、どんなことを注意したらよいのかと飼育園に問い合わせ、ある程度の予備知識を得ていましたが、来園個体は、二年ほど飼育されていた個体とのことで、来園した当日より、リンゴ、バナナ、煮イモ、ブドウ、パン、卵などを食べてくれ、ヤマモモの葉も積極的に食べてくれ、一安心しました。
オスの体には茶色のブチ模様がありますが、メスは全体が白〜灰色がかった体毛がはえています。そして、尾の先には毛がなく、木の枝などに巻きつけて体をささえています。大きさはネコ位で、そして大きな目が特窒ナす。
11月24日〜27日に、「パプアニューギニア祭」にて展示されます。展示される2頭のうち、オスにはパプアニューギニア祭実行委員会で、ピジン語で「友達」という意味の「ポロ」という名前がつけられました。メスの名前は、パプアニューギニア祭の開催中にいらした皆さんにつけていただくことになっています。その後12月1日より夜行性動物館にて展示を予定していますので、お楽しみに!