でっきぶらし(News Paper)

一覧へ戻る

280号の2ページへ »

280号(2024年12月)1ページ

ありがとう、ビルマニシキヘビのカンナ!/おいしい環境保全!?

ありがとう、ビルマニシキヘビのカンナ!
 8月10日、は虫類館でビルマニシキヘビのカンナが亡くなりました。カンナは2009年に日本平動物園に来園し、当初はふれあい動物園でみなさまに「ふれあってもらう」ヘビとして活躍していました。しかし、カンナの体調がすぐれなかったこともあり、カンナにとってより快適だと思われるは虫類館へ引っ越しました。カンナは全長2.4m、体重約15kg!とっても大きなヘビです。ふれあい動物園では、幼児動物教室に参加した園児が一列に座って「みんなでカンナを抱っこする」というなかなかできない体験で、ヘビに親しんでもらうきっかけと素敵な思い出を作ってくれました。は虫類館でもその大きな姿で存在感を発揮し、たくさんのお客様に親しまれました。実は、は虫類館に来た時からずっと体調がすぐれなかったカンナ。長い闘病生活をよく頑張ってくれました。亡くなってしまい大変残念ですが、来年の干支はヘビなので今度は干支展にて標本となりカンナがみなさまのことをお迎えします。ぜひ、たくさんのこどもたちに笑顔と、動物と親しむ小さな勇気を届けたカンナの姿を見に来てください。

おいしい環境保全!?
 静岡市内の放任竹林の竹の葉を、レッサーパンダをはじめとする動物園の動物たちに給餌する試みが始まりました。放任竹林とは手入れされずに放置された竹が密集している林のことです。竹は適度に切っていかないと、どんどん新しく生えて竹林が広がってしまいます。そうすると生物多様性が低下し、林に住むいろいろな生き物にとって生きづらい環境になってしまうのです。また、竹の根は浅いところに留まるため竹林では土砂災害が起きやすくなります。大きな土砂災害では家や道が土で埋まる危険性もあります。環境と安全のため、放任竹林を減らすべく竹林の手入れをしている団体の方々が、今年の9月から竹を食べるレッサーパンダやゾウに竹の葉を運んできてくれています。動物たちがおいしく竹をいただくことが竹林整備のお手伝いになり、静岡市の環境と安全を守ることにつながるように関係者一同とってもがんばっています。またどこかで、グルメなレッサーパンダが喜ぶ竹の葉を用意するのに悪戦苦闘する整備団体の方の苦労話や、昨年までは竹の葉を残しがちだったゾウのダンボがいただいた竹をいっぱい食べていて驚かされた話などを披露できたらと思います。

(中村)

280号の2ページへ »

一覧へ戻る

ページの先頭へ