280号(2024年12月)6ページ
インコ舎の仲間たち 大紹介!!
みなさん、こんにちは。私は4月から動物園でインコ・オウムの飼育を担当している原です。よろしくお願いします!インコ舎で働く中で、インコの種名を読むのに苦戦する人がいることに気づきました。せっかくなので今日は漢字と一緒に、個性溢れるインコたちを紹介したいと思います!
まずは「桃色鸚哥」、モモイロインコのモイです。モモイロインコはその名の通り、綺麗な桃色をしています。モイはオスで、推定37歳以上のかなりのおじいちゃんです。人に慣れており、部屋に入ると嘴(くちばし)をギリギリ鳴らしながら近づいてきて挨拶してくれます。また、食事がせっかちでよくこぼすので、見ていて飽きません。次は「白額無地鸚鵡」、シロビタイムジオウムのビタとタイです。ビタはメスで、人間が大好きです!「ビタちゃんおはよう」と声をかけると、『フィー!』と必ずお返事してくれます。部屋に入ると肩に乗ってきたり、撫でてほしくて背中を向けてきたりして、かまってちゃんです。タイは5月にビタのお婿さん候補としてやってきました。とてもビビりな性格で、近づくとすぐ飛んでいってしまいます。おもちゃで遊ぶのが大好きで、よく元気な声で叫んでいます。次は「赤金剛鸚哥」、アカコンゴウインコのコンゴウサンです。コンゴウサンはインコ舎の中で一番体が大きく、派手な色をしたオスのインコです。声も一番大きくて『ギャー!ギャー!』とよく叫んでいます。また、ひまわりの種が大好きです。ひまわりの種を食べ終えると餌皿を落とすのでとても驚かされます。次は「黄額帽子鸚哥」、キビタイボウシインコのムーディー、ヨシオ、ダンディーです。ムーディー、ヨシオ、ダンディーは全てオスで、水浴びが大好きです。ムーディーは他の2羽とは相性が悪いので1羽で生活しています。嘴が少し曲がっていますが上手にご飯を食べることができます。ヨシオはインコ舎で一番のおしゃべり上手!『ヨシオ かっこいい!』『あお〜』『おはよう』『こんにちは』『はっはっは(笑い声)』などたくさんの言葉を話すことができます。もし、インコ舎から声が聞こえてきたら、それはヨシオかもしれません。ダンディーはヨシオと仲良し!担当者がヨシオに近づこうとするとすぐに間に入ってきて、ヨシオを守ろうとします。頭や胸の羽が抜けているのが特徴で、ヨシオと見分けることが出来ます。最後は「青帽子鸚哥」、アオボウシインコのダンテとジェンマです。ダンテとジェンマは非常によく似ているので、個体識別のために足環(あしわ)を付けています。ダンテはメスで、紫色の足環です。ダンテは少し気が強く、ロープの上や木箱の隣にいることが多いです。夕方、ペレットを手で与えていると『おはよう』と喋ることがあります。ジェンマはオスで、銀色の足環をしています。ジェンマは少し臆病ですが、ダンテよりよく喋ります。ペレットが欲しい時はもちろん、ペレットを食べながらも『おはよう』と喋ることがあります。
このようにインコ・オウムたちにはたくさんの個性があります。よーく観察してみると様々な発見があり、飽きることなくずっと見ていられます。みなさんもインコ舎を訪れた際は、個体紹介看板にあるおしゃべり確率の表記以外にも目を向け、鳥たちを観察してみてください。お気に入りの一羽にきっと出会えるはずです。最後までお読みいただき、ありがとうございました!
※アオボウシインコのジェンマ(オス)は12月8日の昼頃、呼吸器疾患で死亡しました。
(原)