でっきぶらし(News Paper)

一覧へ戻る

29号の2ページへ »

29号(1982年09月)1ページ

ドラミング

動物にはその動物特有な行動を見る事ができる。
ゴリラの行動で最も有名なのは、ドラミング(胸たたき)である。幼児期の音は小さく、響きも悪いが成長するにしたがい、小太鼓のようなすんだ音になってくる。静かなジャングルでは、2kmぐらいとどくといわれている。両手で交互に打ち、1度の打数は5回前後で、多くても8回ぐらいである。
ドラミングは、オスもメスもするが、オスの方が音も大きく、回数も多い。ドラミングをする代表的な理由としては、外敵に対しての威嚇であるが、欲求不満のとき、興奮を高めるとき、あるいは緊張したときなどに、それを解消するためのひとつとして見られる。又、他の群れなどが近くに来たりした時に、自分の存在を知らせる為の、信号的役目もします。
当園のゴロン、トトにも見られるが、ゴロンの方がよく見られます。幼児期に比べ回数も多く、音も大きく響くようになってきました。トトは時々しか見られないが、まだへたで、下腹あたりを叩いており、遊びの感じがします。
ゴリラだけではなく、他のいろいろな動物にも、その動物特有な行動が見られるので、動物園に来た時には、何か一つでも見つけてみるのもおもしろいのではないでしょうか。

29号の2ページへ »

一覧へ戻る

ページの先頭へ