でっきぶらし(News Paper)

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34号(1983年08月)8ページ

動物病院だより

6月から7月にかけ、動物病院の中は、入院動物達で満室といった状態でした。入院といっても、園内で飼育している動物で病気になったもの、展示する場所がないために一時収容しているもの、そして野生で負傷したり衰弱したため保護収容したものなどがいます。
ちなみに1番入院数が多かった時の動物達を紹介しますと、クロキツネザル2頭、アルマジロ、コンドルのヒナ、ペンギンのヒナ、チンパンジーの赤ちゃん。ジャワオオコウモリ2頭、インドオオコウモリ6頭、マレーフルーツコウモリ3頭、オオガラゴ2頭、ヨザル、カンムリヅル、コサンケイ2羽、タヌキ5頭、ハクビシン3頭、コチドリ2羽、イソヒヨドリ、ヒレンジャク、トビ2羽、キジバト2羽、ニホンカモシカ、ゴイサギ2羽、フクロウ、オオタカ、カニクイザル、ニワトリなどがいました。そのため、収容しなければならない動物が入ってくると、くみたて式のケージをふやしたりして、急場をしのいでいました。
今月の主な動物園ニュースとしては、開園以来念願だったフラミンゴの繁殖に成功したことがあげられます。これは繁殖期に人が鳥にできるだけ近づかないように、木を植えたり、餌場を移動したりし、担当者が、環境改善をはかった成果といえます。
また、7月23日に久しぶりにフンボルトペンギンが人工孵化しました。この父親はやはり人工孵化・育雛で大きくなったロッキーです。人工育雛していましたが、残念なことに、このところの気温の急変(猛暑)に対応できず、8月4日死亡してしまいました。
今月、当園に新しく仲間入りした動物は、2種類います。下の池にぽっかり浮かんでいる島を御存知でしょうか?そこに、開園以来ボウシテナガザルのドン君がいましたが、今度、横浜の野毛山動物園にムコ入りしました。そこで次のこの島の住人として、7月18日にジェフロイクモザルのオス1頭、メス2頭が来園しました。名前は「竜三」、「おしん」、「かよ」です。よろしく!もう1種は、夜行性動物館にツチブタが来園しました。この動物は、名前から想像されるように、背が丸くてブタに似ており、口先は管状で、舌が長く、耳はロバのように大きいのです。この動物の特窒ヘ、門歯と犬歯がなく、臼歯は中央に穴のあいた筒状の6角柱をしていて、一生のびつづけてています。これは、管歯目と分類され、1属1種です。アフリカに生息し、こん虫を主食としているといわれていますが、当園では、代用食として馬肉のひき肉、犬猫用ミルク、煮イモ、卵などを与えています。
どちらも、可愛い動物です。数?、会いにきて下さい。

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