でっきぶらし(News Paper)

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41号(1984年10月)6ページ

爬虫類館10年 その2 ヤジガメ・カメ子

 爬虫類館の控え室に入ると、1匹のホウシャガメ(これも陸ガメ)が放し飼いにされています。まあ担当者のペットのような存在と思ってもらえ貰えればよいでしょうか。このカメ、とんだヤジガメ。ふだんは隅っこでおとなしくじっとしているのですが、誰かがこんにちはとやって来ると、にわかに活気づきます。担当者と長々と話していようものなら、その周りをうろうろし、狭くて通れそうもないところだって無理矢理入って来ようとします。その様は、自分のほうに一生懸命注意を引きつけようとしているようです。
 かわいいというか、面白いのは、首筋を軽くさすってやると気持ちよさそうにし、背伸びをするように4本の足に力を入れて突張って来ることです。それをしてやると少しは納得するのか、しばらくの間おとなしくじーっとしています。
 カメはよく人馴れすると聞きますが、このカメ子を見ていると、本当にそうだと思います。「人間だーい好き」そんな声が、ヤジガメ・カメ子から聞こえてきそうです。

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