でっきぶらし(News Paper)

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42号(1984年11月)10ページ

実習を終えて 相模女子大学短期大学部 望月暢子

私が通っている大学とは、まったく関係のない飼育実習でしたが、幼い頃から動物が好きで、飼育実習をしてみたいと思っていました。夏休み中にぜひ実現したく、園に申込んだところ快く引受けていただき、夢がかない大変うれしく思っています。
野生動物についての知識は全くない私ですが、掃除の仕方から餌の作り方、動物との接し方にいたるまで一部始終を親切にご指導していただきました。実習日は、8月15日から31日まででしたが、私が思っていたよりはるかに大変な仕事で、無我夢中で仕事をしていると、知らないうちに一日が終わっていたという感じでした。それでも、日ましに仕事に対してのこつを覚え、私なりに少しは余裕も持てるようになってきました。
前半は子供動物園、後半はワラビー、アキシスシカ、ニホンカモシカ、マレーバク、シマウマ、小型サル舎等を実習しました。短い期間でしたが、ワラビーや一部の小型サルが私にとてもなついてくれて嬉しかったが、その反面じゃれてきて掃除がしにくかったこともありました。
私が実習した2週間に感じたことは、動物は母性愛、家族愛が強く、深く、また厳しさも感じられました。また動物というのは、心から愛して育ててあげても、必ずしもそれに応えてくれることはないというのが悲しくも思います。そして、動物に対してただ可愛がるだけではなく、厳しさと自分の感情のおもむくままに行動してはならないと痛感しました。
実習を通じて知り得た事は、動物園のほんの一部分にしかすぎませんが、野生動物を見せながら健康に飼育し、繁殖させていく事は大変な事で、飼育係の苦労がわかりました。
これからも、時々動物園に伺い、いろいろ勉強したいと思いますのでよろしくお願いします。
最後に、足手まといではあったと思いますが、親切にご指導して下さった飼育係の方々、本当にありがとうございました。心からお礼申し上げます。

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