でっきぶらし(News Paper)

一覧へ戻る

« 44号の7ページへ44号の9ページへ »

44号(1985年03月)8ページ

話題の繁殖動物

 悪い話ばかりを書き続けました。締め括りは自慢話でいきましょう。こういう動物のこう言うところが、ビックな話題だと。
まず、何と言ってもトラ。昭和四十七年五月十二日の初産以来、出産すること十四回。全部で三十七頭産み内三十二頭が無事に育ちました。(人工哺育二頭も含む。)これは日本記録だと言うことです。
 途中、事故や病気で二度に渡って夫を失い、多少の空白がありながらです。お見事のひと言につきます。今度は、長寿へ。今なお衰えを見せません。二十年以上楽々生きてくれるのでは、と思いかつ期待します。
 熱帯鳥類館におけるアオショウビンの産卵及びふ化。ナワバリ意識の強い鳥だけに驚きすら覚えました。日本では、もちろん初めての繁殖です。その成長記録は、今後もそうそう期待できるものではないだけに、貴重なものになりそうです。
 オグロワラビー、繁殖賞を取ったどうのこうのは、もう昔のこと。それよりも、生後六ヶ月目ぐらいより人工哺育で育てられたビビが、成長してからと言うもの、生態の面白さを余すことなく見せてくれていることです。
 出産の決定的瞬間のシャッターチャンスを与えてくれたのも、そのビビ。写真集では、一般の方にそう好評を博しませんでしたが、動物園関係者からは、貴重さと出来生えの良さに、恐れ多い程の誉め言葉を頂きました。
 他、コンドルの育すう等も語ろうと思いましたが、予定のページが来てしまいました。
 それでは次号、良母愚母第五回をお楽しみに。
(松下憲行)

« 44号の7ページへ44号の9ページへ »

一覧へ戻る

ページの先頭へ