でっきぶらし(News Paper)

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75号(1990年05月)4ページ

動物病院だより

 園内のアジサイも咲き、うっとうしい梅雨空が続いていますが、体調くずしていませんか?先日ものすごく暑くて、温度計をみるとなんと37.5度。びっくりというかぐったりというか、風が熱風といった感じでした。しかし夏はこれからが本番。今年は猛暑でしょうか、それとも冷暑となるでしょうか…。
 さて、園内ニューとなりますと、先月号では、子供が生まれてもなかなか育たないとボヤいていました。ところがよくしたもので少しずつ良い方向にむかってきてくれています。
 まずは五月十二日にアクシスジカが生まれ、親がめんどうをみて順調に大きくなっています。当園生まれの個体がうまく母親になってくれたのは今回が初めてです。同日タンチョウも一羽ふ化しています。
 五月十九日、ダイアナモンキーが生まれました。前回逆子で死産という結果だったので心配でした。もともとこの母親は身体が他の個体に比べてひと回り小さく、妊娠すると歩く時、お腹がとまり木にあたってしまうぐらい大きくなるのです。担当の川村飼育課員は「お腹の中で、子が大きくなりすぎないかな」と不安そうにお腹をながめていました。しかし今回は無事出産。今では時々親から離れてやんちゃぶりを発揮し始めています。
 そして六月二日マレーバクが生まれました。五月ニ十一日に新獣舎に移り、さっそくのおめでたニュースとなりました。この母親も当園生まれのメス、とても神経質な個体なので初産でだいじょうぶかと、授乳確認をとるまでと観察を続けました。けれど母親とは強いものです。ちょっとしたことに神経を使っていたのではとても子育てなんて、と言わんばかりの落ち着き様で安心しました。
 その他に、オシドリ、アメリカオシ、ガチョウ、ツクシガモ、バン、ホンシュウシカ、バーバリシープ、ヤギ、カリフォルニアアシカがふえています。
 動物園にとってこの時期が一番にぎやかでほほえましい光景がみられるのです。
 また新しい獣舎として、マレーバク舎、類人猿舎ができています。夕方、餌を食べているのを身近で見ることができます。
 さあ、あなたもゴリラとガラス越しに会いに来て下さい。
                                           (八木 智子)

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