でっきぶらし(News Paper)

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90号(1992年11月)12ページ

酉年にちなんで

 今年はトリ年。そこで日本鶏について少し勉強することにしましょう。日本鶏は、外観の美しさや長い“とき”の声など人を楽しませる形質に対して育種されてきました。
 そこで皆さんによく知られている日本鶏のいくつかをあげてみましょう。

(1)尾長鶏(おながどり)
世界的に有名で、尾の長さは最長のもので12mに達しています。高知県の原産で、この尾長性は、突然変異で得られたもので尾羽だけが換羽せずのび続けるものです。
(2)東天紅(とうてんこう)
やはり高知県原産で“とき”が長いのが有名で、25秒にも達すると言われています。羽色は赤笹。雄は尾羽が二年に一回換羽するものが多く、かなり尾長です。
(3)小国(しょうこく)
この鶏種のもとは、平安時代に中国から入ったとされています。白笹の羽毛です。
(4)蓑曳(みのひき)
蓑羽を長く地にひきずり、尾羽も長い鶏です。三枚鰍?持ち、耳朶は赤、羽色は赤笹白笹などいろいろあります。
(5)薩摩鶏(さつまどり)
江戸時代に鹿児島地方で成立し、闘鶏用の品種でした。三枚鰍ナ、羽毛は赤笹、白笹、白があり、赤耳朶です。
(6)地鶏(じどり)
もっとも古くから日本にいる鶏種で各地にいろいろな体形、羽色のものがあります。一般によく知られているものに、岐阜地鶏、土佐地鶏、三重地鶏などがあります。
(7)軍鶏(しゃも)
シャモは江戸時代初期にシャム(タイ)から入ったとされており、その名もシャムに由来します。大中型のものは闘鶏用、小型のものは愛玩用に使われました。三枚梶Aクルミ鰍?持ち、羽色はまちまちです。
(8)矮鶏(ちゃぼ)
江戸時代初期に中国から渡来したとされています。原産地はベトナムの占城(ちゃんぱ)とされ、ちゃぼの名もこれに由来すると言われています。小型で一般に尾が直立し、脚は短いです。
(9)鳥骨鶏(うこっけい)
絹糸羽をもっており、羽がばさばさです。鰍ヘ黒い色素のため紫色で毛鰍ナす。また、趾が5〜6本ある多趾遺伝子をもつなど特色のある鶏種です。鳥骨鶏の原産地は、インドを含む南アジア地方で、中国を経てわが国に入ったと考えられています。

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