でっきぶらし(News Paper)

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152号(2003年03月)3ページ

クモザルの赤ちゃん

3月26日クモザルの赤ちゃんが生まれました。2年ぶり2回目の出産です。メス親はとても子育てが上手で、子供はすくすく育っています。

 しかし、子供が母親と離れ一人遊びをする頃、とても注意をしなければなりません。それというのも最初の子供はこの頃(約一才ぐらいの時かな)オスのトラブルで死亡したからです。オスはこの頃になると、子供がちょこちょこ動くことに興味を示し、一緒に遊びたいのか無理矢理、自分の方に引き寄せ持っていこうとします。子供はその強引なやり方を嫌がって泣きわめきます。もともとオス親は興奮しやすい性質なので、子供のこの泣き声に彼は異常に反応し、行動もエスカレート、やがて自分を見失う程になり、それが子供を死に至らしめた原因だと思われます。

 「このように子供への接し方が解らない親の姿」何やら人間社会の一部分を垣間見ているように思いませんか。

 そんな心配をするなら子供が誕生した時すぐ、オス親とメス親の別居をと考えがちですがそうもいきません。これから何回、子供の誕生を経験するか解りませんが、その度に別居を繰り返していたら、このオス親はずっと子供への接し方を学習せずに一生を終えてしまうことでしょう。
「だから多少のリスクは負うものの、勉強する機会を与えて、接し方を覚えてもらわなければならないのです。」などと、偉そうなことを言ってはみたもの、本音と建て前は・・・。胸の内は不安で一杯です。それが日を追うごとに徐々にエスカレート、あの行動を眼にした日がいきなりマックスになってしまうのか見当もつきません。

 今のところメスの方からオスに近寄り餌などを並んで食べている姿を見かけたりしますが、嵐の前の静けさとでも言うのでしょうか?。あと少し月日が経てば子供は親から離れ、一人遊びをはじめます。その時オスがどんな行動を見せるのか?。場合によっては別居、そして一人暮らしをしなければならないかも知れません。自分で蒔いた種ならそれも仕方がないことかも知れません。

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