でっきぶらし(News Paper)

一覧へ戻る

« 154号の3ページへ154号の5ページへ »

154号(2003年07月)4ページ

楽しいおいしいカーニバル

 動物園に行くと動物たちに餌をあげたいと思うときがありますよね。そんな皆さんのご希望におこたえして、サマーカーニバルでは動物たちに「餌のプレゼント」のイベントが行われました。参加された方には楽しんでいただけたのではないでしょうか。これらは特に土日祝日に行われたので、その日に遊びに来ることができなかったという皆さんに「餌のプレゼント」の様子をご紹介しましょう。
 ホッキョクグマのメスのピンキーさんには氷をプレゼントしてもらいました。この氷の中にはリンゴが丸ごと一個入れてあり、このリンゴを食べたいピンキーさんがガリガリと氷をかじる様子は、さながら人がかき氷を食べるようでした(そう思うのは私だけ?)。長年皆さんに親しまれているピンキーさんだけあって、氷をあげたい人が毎回抽選に長蛇の列を作ってくれました。その超高倍率の中抽選に当たった幸運な6名の皆さんに、特製すべり台からひとつずつ氷をプールに入れてもらいました。ピンキーさんはそれを見ると豪快にプールに飛び込み、さぞかしおいしそうに氷にかじりついていました。食べている途中で新しい氷が投入されると、目移りしてしまうのもご愛嬌。ピンキーさんにとっても、おいしいプレゼントをもらえる毎週日曜日が待ち遠しかったことでしょうね。
 ホッキョクグマの隣りにあるアシカ池では、一番大きなオス(お父さん)のクグリアンにサバをプレゼントしてもらいました。毎回30名限定だったので、こちらも抽選にもれてしまった方、ごめんなさい!抽選が始まる時間には、「今日はこっち側からご飯をもらえるのはわかってるんだもん」と言わんばかりに、グリアンが観客通路側を向いて定位置に陣取り、早くちょうだいとアウアウアピールしていました。餌は皆さんが食べているのと同じサバですが、あの大きさを丸ごと一匹ゴクリと飲み込む姿は見ていて気持ちが良いでしょう?通常、アシカもペンギンも飲み込むときに魚のひれがひっかからないように頭から魚を口に入れます。ちなみに、プールの端から飼育係に別で餌をもらいながらもグリアンの横でおこぼれをあずかろうとしていたミディ(お母さん)は、数ヶ月前のある時からなぜかサバを尾から飲み込むようになって、個性を出しています(?)。それは別として、サバは大きくてツルツル(というよりヌルヌルかも)していてプールに投げにくかったかもしれませんね。飼育係が餌をあげるときにはいつもゴム手袋をしているので、魚のひれが手にもささらないし、右へ左へ思いっきり投げやすいんですよ。グリアンいっぱいご飯をもらってよかったね。
 餌やり体験の最後は、ペンギンにアジのプレゼントです。動物園でも特に人気のペンギンに餌をあげられるとあって、大勢の皆さんが集まってくれました。アシカのサバとは違い、ペンギンにはアジの中でも小さなコアジをあげています。先着順でコアジをゲットした皆さんにプールを囲んでもらい、思い思いに魚をあげてもらいました。お気に入りのペンギンに食べてもらえましたか?時期的に換羽中でプールに入らないペンギンもいましたが、水中を素早く泳ぎ餌を食べる姿が観察できたと思います。イベント後には、ペンギンの羽の特別プレゼントがあった日もありました。もらえた人はラッキーでしたね。
 さて、番外編として、8月にはゾウにスイカのプレゼントがありました。これは飼育係があげる様子を見ていただくものでしたが、暑い日にスイカを食べるゾウの姿に、夏を感じずにはいられませんでしたね。丸ごとガブリと食べるダンボと、足で踏んで細かくしてから食べるシャンティは、それぞれ個性的でした。今年はダンボにいつもよりもっと大きいスイカ(直径25cmくらい)も一個プレゼントしたところ、さすがのダンボも鼻で持ち上げることができず、足で踏んで食べていました。
 最後にお願いです。餌やり体験以外のときには飼育係が決まった餌を量を決めてあげています。お土産を持ってきて動物にあげるのは動物の体調を崩すことにつながりますのでご遠慮くださいね。秋にもまたいろいろなイベントが行われています。遊びに来て参加していってくださいね。 (野村 愛)

« 154号の3ページへ154号の5ページへ »

一覧へ戻る

ページの先頭へ