でっきぶらし(News Paper)

一覧へ戻る

« 49号の4ページへ49号の6ページへ »

49号(1986年01月)5ページ

動物の食べ物(第一回)・ヒゲワシ

★ヒゲワシ

 名前だけを聞くと、勇壮な感じがしないでもありませんが、実際は猛禽のイメージには程遠い鳥です。でも、貴重さにおいてはこの上ありません。単に中華人民共和国、蘭州市から頂いたうんぬんだけでなく、今では絶滅の危機に瀕している鳥類のひとつだからです。日本の動物園で飼育されているのは、当園だけではないでしょうか。
 野生では、骨を大空高くから落として割って、その中身、骨髄を好んで食べると言われています。それらを毎日与えられればよいのでしょうが、飼育下ではそうは参りません。ふだん平易に手に入る餌に慣れて貰うことが一番大切です。
 馬肉、鶏頭が、毎日のメニュー。これ以外にヒヨコ、マウス、テンジクネズミが不定期に与えられています。もし、食べっぷりを見たければ、午後の三時頃においで下さい。
 それにしても気になるのが、仲の悪さ。雄雌、いつ見ても離れています。餌を食べている時も、互いを非常に気にしているようです。静岡の気候にもなれて、餌もよく食べつやもよくなっているので、そろそろ営巣活動を始めてもよい頃ですが…。

« 49号の4ページへ49号の6ページへ »

一覧へ戻る

ページの先頭へ