でっきぶらし(News Paper)

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183号(2008年08月)2ページ

ムチャチャのつぶやき

こんにちは、わたしオオアリクイのムチャチャです。ただいま19才の乙女、今回で3回目の登場だけど私の事おぼえてくれたかしら、よろしくね。

私が生活している場所は動物園の一番奥にあるレイクサイド日当良好、庭とプールつきの一戸建てにパパとダーリンと私、それにゾウガメのおじさんとケヅメリクガメ夫妻の合計6人(頭)で暮らしています。

最近の私は乙女らしくダイエットやエステをしたり、はたまたテレビや雑誌の取材と大忙しだけど、詳しくはデッキブラシの181号182号を読んでね(ホームページにも掲載中よ)。

実は先日おもしろいことがあったの、どんなことかというとね〜〜!私の一日は毎朝8時頃、執事(飼育員ともいいます)が起こしに来て始まるの、執事は最初に部屋の明かりをつけて、その次に窓を開けながら私の家族一人一人に「おはようございます」と声を掛けてまわるの、(動物の体調を観察しているのです・・飼育員)、その後執事はコックに変身して朝食を作り始めるの。

まだ半分寝ている私は部屋まで流れてくるおいしそうな香りで目が覚めるのよ(オオアリクイは嗅覚が優れていて4千倍に薄めた臭いも分かるそうです)。しばらくして運ばれてきた朝食(鶏肉や牛レバー、ドックフードなどをミキサーに掛けてドロドロにしたスペシャルメニューです)を満喫してお腹一杯になると(家のコックは☆☆☆レストラン級よ、エッへン)、ついついまぶたの皮もゆるみだすのよね〜。

うつらうつらしながら窓の外に目をやると、そこに白いスーツとドレスを着た上品な夫婦が赤ちゃん(ふかふかしたグレー色の服を着てかわゆいの!)をつれてキリンさんのほうに向かって歩いていたの(お母さんが先頭ですぐ後ろをよちよちとあかちゃんが歩いて、最後尾をお父さんがしっかりと見守っていたわ)、「あれ〜開園前なのにヘンだな〜夢でも見ているのかしら」なんて思っていたら、食事の後かたづけに来たコックと外を歩いていた夫婦の目と目が合ったの、そうしたらコックが私への挨拶もそこそこに外に出て行くじゃない!

「マナーがなってないから後で父に叱ってもらわなきゃ!」なんて思ったら窓の外をコックが走っていくのが見えたの!実は上品な家族の正体は湖(池)のほとりに住んでいるコブハクチョウの一家だったの、お客様ではなかったのね〜(納得)。

しばらくしたらコックの知り合い(ゾウ舎のコックさんとか)もやってきて、とおせんぼをされた白鳥の一家はゆっくりと向きを変えてコック達を従えて湖へ帰っていったわ。夫婦でしきりに顔を見合わせていたからきっと「私達は遠足に出かけただけなのに」なんて話してたんだと思うの。

それにしても赤ちゃんはまるで天使ね、とってもカワユイ〜の、ギガかわゆすよ???はやく大きくなってね(でも成長して大きくなるとあのふわふわじゃなくなるのよね、ふくざつ〜)。しばらくしておじさん達が湖のほとりの道にフェンスを張っていたわ、道の奥に湖から登れる坂があるけど、赤ちゃんが大きくなるまでは遠足しないようにと話しながらね。

今は春だけどみんながこの話しを読んでくれてる頃はもう夏かな?その後赤ちゃんがどれくらい成長したかは動物園に来てのお楽しみ!みんなギガントかわゆい赤ちゃんと私ムチャチャに会いに着てね、それじゃあまた今度、バイバイ〜!!
(河村 茂保)

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