でっきぶらし(News Paper)

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207号(2012年08月)1ページ

ジャンボ!あたらしい仲間たち

 日本平動物園は園内の再整備を進めています。いま、新施設の建築工事は最盛期を迎えていますが、来年春に再整備はひと区切りを迎えます。
 昨年5月に新施設のフライングメガドームがオープンし、いろいろな種類の鳥たちが引っ越してきて暮らしています。その鳥たちの中には、この夏営巣を始めた種類もいます。
 旧フライングケージから鳥たちを移動させたときには、次期繁殖シーズンまでに、果たして新しい環境に慣れて繁殖するか心配でした。しかし、案ずるより産むがやすし。ショウジョウトキが観察デッキ側のケヤキの樹冠に巣をつくって卵をかえしました。フラミンゴ池の陸地では、ベニイロフラミンゴとチリーフラミンゴが土を盛り上げて巣を作っています。フラミンゴは2009年、20年ぶりにヒナが誕生しています。今年も新しいすみかでフラミンゴの繁殖が期待されます。
次に、この夏の動物たちの移動をご紹介します。
 春にふれあい動物園で生れた子ヤギたち4頭が、神奈川県相模原市の麻溝公園と愛知県豊川市の赤塚山公園に旅立って行きました。それぞれの公園で子ヤギたちは、お客様相手に元気よく遊んでいることでしょう。
 当園にやって来た動物たちの顔ぶれは多彩です。
 7月2日には埼玉県こども動物自然公園から、オスのレッサーパンダ「タク」が来園しました。同園は埼玉県東松山市にある県立の自然公園で敷地内には動物園の他、ピーターラビットで有名なイギリス人絵本作家、ビアトリクス・ポターにちなんだビアトリクス・ポター資料館があり、動物園にはピーターラビットの世界に出てくる動物達の飼育コーナーもあります。また、コアラなどの珍しい動物も飼育されています。
 タクは平成22年6月同園生れ。当園に来園後のタクは、まず子供遊園地にあるレッサーパンダ舎で日本平の3頭と顔合わせをして、しばらく過ごします。この秋に新しいレッサーパンダ館がオープンし、そこにレッサーパンダたちは引っ越します。
 同じく7月2日、東京都恩賜上野動物園からあらたにツチブタが来園しました。
 昨年暮れに長寿だったオスのツチブタ「ブー」が大往生した夜行性動物館は、ツチブタがいなくなっていましたが、再びツチブタ展示室に住人ができました。
 来園したツチブタの名前は「フラハ」。昨年7月29日生れのメスです。フラハとは東アフリカで使われるスワヒリ語で、喜び、幸せといった意味を持つ言葉です。
7月9日には、東京の江戸川区自然動物園から新しくメスのサイチョウがやってきました。同園からは昨年の7月に、メスのベネットアカクビワラビー「ルッコラ」が来園しています。来園したサイチョウの名前は「ナナミ」。当園のオスとのケージ越しのお見合では当初オスはナナミに興味深々、一方ナナミはオスの存在も気にせず餌をついばむという悠々とした態度でした。
 それでは、あたらしい仲間たちに、「ジャンボ!」(スワヒリ語でこんにちは)

動物病院担当 菅野 展美

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