でっきぶらし(News Paper)

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232号(2016年10月)5ページ

【あらかると 飼育員さんのナイショ話】 「みなさんが目にするのは、、、」

 みなさん!ポニー舎に、新しい仲間が増えたことに気付いていましたか?
 6月20日に、兵庫県にあるヨーデルの森から、ポニーが1頭やってきました。名前は、「つくし」で、推定4歳の女の子です。現在ポニー舎には、つくしのほかに、おばあちゃんポニーのポンちゃん、おじさんポニーのチェリーくん、好青年??なウマのレベッカくん、おじいちゃんなロバのゴンくんが暮らしています。見ての通りポニー舎内の高齢化が進む中、ある日突然、若いメスがお引越ししてきたわけです。ポンちゃん以外のオスたちは、そわそわ…そわそわ…つくしのことが気になって気になって落ち着きがありません。チェリーはそこまででしたが、ゴンとレベッカはしばらくの間、つくしに釘付けです!!きれいでふさふさのたてがみ、すらっと伸びた長い脚、くりっとしたぱっちりおめめ、人の目から見てもかわいいつくしちゃん、オスたちが気にしてしまうのも仕方ありません。ほかの子たちが、自分に興味を持ってることを知ってか知らずかわかりませんが、つくしは愛想を振りまきます。
 オスのことをじっと見つめ、近づいてきたらぷいっとそっぽを向き知らんぷり、、、したかと思うとまた見つめ…知らんぷりの繰り返しです。これぞまさに飴と鞭、誘惑上手なつくしに驚かされます。
 そんなつくしですが、来園した理由は乗用馬としての活用です。現在ふれあい動物園では、土日・祝日の乗馬体験、平日の幼児動物教室で乗馬を行っています。主に活用しているのはレベッカですが、人数が多いときや調子のよくないときは、交代でチェリーも活用しています。時期にもよりますが、休園日以外ほぼ毎日乗馬を行う今の体制では、レベッカの負担が大きくなってしまいます。そこで、チェリーに代わってレベッカを助けてもらうため、つくしの乗馬練習が始まりました。以前いたヨーデルの森で、つくしはすでに乗用馬として活躍していました。日本平動物園でもすぐに人を乗せて歩くことができるだろう!職員一同がそう思っていました。しかし、いざ引いて歩いてみると、なかなかうまくはいきません。人を乗せずに歩いているときは、ゆっくり歩いていい子ですが、人を乗せて歩くとすぐにスピードが上がってしまいます。落ち着かせようとしても、ゆっくりになるときとならないときとあり、なかなか安定しません。乗り場で人が乗り降りしている最中も、きちんと止まっていることができずに、動いてしまうこともあります。集中力の高いときはそれなりに形になってきていますが、集中力のかけたときがまだまだです。どんな状況でも、ゆっくりと落ち着いて歩けるようになるまで、もうすこし時間がかかりそうです。まずは幼児動物教室での乗馬デビューを目標に、のちのちは本格的に乗馬デビューができるよう、練習を続けていきたいと思っています。

 飴と鞭を使い分けオスを誘惑するつくし?
 一生懸命に乗馬練習するつくし?
 乗馬デビューを果たし活躍しているつくし???

 みなさんが目にするのは、どの姿のつくしでしょうか、、、♡

(飼育係  中川 輝美)

*ポニーのポンちゃんは10月17日に亡くなりました。

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