でっきぶらし(News Paper)

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269号(2022年12月)5ページ

ツチブタ「フラハ」とパワフルな毎日

夜行性動物館にて愛嬌を振りまくアイドル、ツチブタのフラハ(♀)。好奇心旺盛でずいぶん人馴れした個体でございまして、飼育員にもよく近寄ってきてくれます。なかなかに可愛らしいのですが、困るのはそのパワー。その強靭さはまさに横綱級。そんなフラハのパワフルかつ多彩な「わざ」を綴ってみようと思います。


① のしかかり

飼育員が掃除をしていると、フラハは決まって部屋を歩き回ります。ツチブタは夜行性で色を見分けられないため、飼育員が近くにいることに気づかないまま、鉢合わせすることがあります。そんな時、目の前の障害物(飼育員)の臭いを確かめようと、おそらく5~60kgはあろうかと思われる巨体でのしかかり、そのまま担当者を押しのけてしまいます。

② ずつき

フラハの必殺技です。中腰で窓ふきをする飼育員の足元に潜り込み、体全体で一気に押し上げてきます。30秒で80cmも穴を掘るツチブタの強力な背筋から繰り出される突き上げは、それはもうすさまじい威力!
かく言う私も幾度となく尻もちをつかされてきました。お客様の前で尻もちをつく恥ずかしさといったら…。

③ したでなめる
 
ツチブタは30cmにもなる長くネバネバした舌を持ちます。野生下ではその舌をアリ塚につっこみシロアリをなめとって採食しますが、フラハの場合は飼育員の長靴に突っ込んできます。ネバネバウニョウニョした舌が入ってくるその感触は、あまり気持ちの良いものではありません。しかも私の脚をアリ塚に見立てているのか、頑丈な蹄でゴリゴリ掘り返そうとしてくるのです。もしかして、私の足はシロアリ臭…?
 最近では掃除用具も気になるようで、掃除中ひたすらなめまわそうとしてきます。おかげで掃除がなかなか進みません…。

④ うんこスプリンクラー

 ツチブタは糞をすると、地中10cmくらいに埋める習性があるようです。ところが当園の床は衛生面を考慮したモルタル床。掘ることができないので糞を埋められるわけもなく、ただただ糞が飛び散るだけ。これを飼育員の横でやられると、もちろんうんこまみれになります。ツチブタのうんこはなかなか強烈な匂い!仕事の帰り道、すれ違う人々に白い目を向けられること間違いなしです。
まあ、私はそのかぐわしい香りが最近クセになってきたのですが…。

    
そんな可愛らしいフラハも11才と、本来であれば繁殖適齢期にあたります。そろそろ良いお相手が見つかってくれればいいなあなんて思うのですが…。果たしてそれはいつのことやら…?皆さまもぜひ、フラハをはじめゆかいな仲間たちの暮らす夜行性動物館へぜひお越しください。

(髙橋 勇太)

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