でっきぶらし(News Paper)

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272号(2023年06月)8ページ

スポットガイド 3月19日 マレーバク

3月19日(日)、マレーバクのスポットガイドを実施しました。新型コロナウイルスの影響で中止していた期間が長く、個人的には久しぶりのガイドでした。その時のガイドの内容を覚えている範囲で紹介します(昨日の夕食も思い出せないのに数ヵ月前の事を思い出すなんて自信ないですが…)。

世界には4種類のバクがいます。日本平動物園のバクはマレーバク。インドネシア、マレーシアなどの森林、熱帯雨林などに生息している、体重が一番重たい種になります(250~350kg)。また白黒のツートンカラー模様が特徴的ですよね。その他、中南米に生息しているアメリカバク、ベアードバク、ヤマバクがいます(ヤマバクは日本の動物園にはいません)。全て絶滅危惧種で、野生ではどの種も1000~2500頭しか生息していないといわれています。なぜ減ってしまっているのか?それは近年の森林開発が原因といわれています。森林開発?一言でいえば『森林破壊』です。毎週、世界で東京都と同じ位の面積の森林が失われ、森林減少が深刻化しています。地球の7割が海、残り3割が陸地、そして陸地のうちの3割が森林です。その残り少ない森林が毎年減っています!マレーバクの生息地であるインドネシアなども森林減少が深刻化しています。また地球温暖化も生息地の破壊に影響しています。全ての原因は、わたしたち「人間」です。ただ唯一止める事が出来るのも人間なのです。
当日は、このような今起きている野生のバクの現状について話をさせていただきました。本当にバクにとって悲惨な状況です。出来る事なら現実ではなく悪夢であって欲しいです。バクは悪夢を食べるともいわれているので、できることならこの悪夢を食べてほしい!

今現在、日本の動物園には35頭のマレーバクがいます。飼育員としてやれることは当園のフタバ(オス)とオリヒメ(メス)の繁殖です。現在同居を始めたので期待して待っていて下さい。

市川 雅一

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