でっきぶらし(News Paper)

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275号(2023年12月)8ページ

スポットガイド 9月17日  バーバリシープ

 9月17日にバーバリシープのスポットガイドを行いました。ちょうど『夜の動物園』の中日だったので、その準備をしながらどんなことを話そうかと考えていました。そして、やはり一番に皆さんの目に入るであろう、角についてお話しようと決めました。実は以前飼育していたバーバリシープの頭骨と角はガイドなどで使えるように標本として保管してあります。それらを使用して隣で飼育しているアクシスジカの角と比べてどのように違うのかなどをお話しました。また、目の前にいるバーバリシープと見比べてもらえるように、餌で近くに引き付けつつガイドを行いました。

 最初は、現在飼育しているバーバリシープについて説明しました。オスの『ボス』とメスの『ツワブキ』、『イソギク』、『アシタバ』の計4頭で暮らしています。メス3頭は2022年11月に来たばかりです。メスたちはなかなか人に慣れてくれず、近くで餌を食べてくれるようになるまで半年くらいかかったお話もしました。

 お見せした骨格標本はメスのものでオスのボスよりは少し小さいものでしたが、大きさだけでなく個体ごとに形が違うところにも注目してもらいました。角は一生同じものでそれぞれ壁や木にこすりつけて研いでいるので形が違ってくるのです。バーバリシープの角の中には骨があり、頭骨と一緒になっているので一生角が抜けたりすることがないことも標本を見ていただくことでわかりやすかったかと思います。一方、シカの角は一年で抜け替わります。あまり見ることができない角の根本を実際に見て触っていただいたので、参加された方々はとても楽しそうでした。標本を触る機会はなかなか無いと思いますので、実際に触ることで角の違いを感じてもらえたと思います。

井上 志保

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