でっきぶらし(News Paper)

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100号(1994年07月)14ページ

あらかると「シシオザル 初めて自然保育成功!!」

シシオザルが、ようやく今回四回目の出産で、初めて親が抱いて育てています。今までの三回をふり返ると、初産は子供を床に捨ててしまった為その子を取りあげ「ゴクウ」と名付け、同じ時期に生まれたダイアナモンキーの「ダイゴロー」と共に一緒にやんちゃ坊主達を育てたものでした。
二回目の出産は死産で、とてもくやしい思いをしました。三回目には親が抱いてくれたものの、抱き方がわからず、しまいには子供にいたずらする始末。しかたなく取りあげて育てる事になりました。この子は「ユッコ」と名付け、今現在もずっと一人ぼっちで動物病院におり、本人は自分がサルだという事が解っているのかいないのか・・・スクスク育っています。「ユッコ」もいずれよその動物園へいくと思いますが、健康に気をつけてよいおかあさんになってもらいたいものです。
さて今回の子供は、七月二十四日の朝、シュート(通り道)の扉を開けると親につかまって外にでていく子供が見えました。その日の夕方まで観察していても母親は抱き方が下手で、お腹の下の方で抱いていて乳首まで子供の頭をもっていく事ができません。取りあげようか迷いましたが、担当としては母親の抱き方が下手なりにも子供をすごくかわいがっている姿を見るととても取り上げる事はできませんでした。
そうこう悩んでいると、先輩よりミルクを一日位飲まなくても死ぬことはないとのアドバイスを受け、翌日まで様子を見る事にしました。
次の日朝早く来て恐る恐る子供の様子を見ると元気そうでそのうちしっかりと乳首に吸いついて哺乳しているのが確認できました。やった、やれやれと胸をなでおろしました。なお、この子はオスで名を「リーフ」と名付けました。葉っぱという意味で私の個人的思いにより名付けさせてもらいました。今「リーフ」と母親と父親の三人家族を見ていると、大変ほほえましく思えます。やはり子供は親元で愛情いっぱいに育てられるのが一番だと、病院にいる「ユッコ」を見ているとついそう思ってしまいます。みなさんも「リーフ」君に会いに来て下さいネ!!
(松永亨)

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