でっきぶらし(News Paper)

« 104号の1ページへ104号の3ページへ »

ニホンツキノワグマ 雄 来園

 当園のクマ舎には、ホッキョクグマ、ナマケグマ、そしてニホンツキノワグマが飼育されています。
 このうちニホンツキノワグマは、開園以来飼育されてきた雄の「月太」と、  年前に富士スバルラインにおいて幼獣で保護された雌の「サツキ」が飼育されていました。一応、雄一頭、雌一頭とのペアで飼育されていましたが、月太も寄る年波には勝てず、このペアからの繁殖は期待できそうにもありませんでした。
 そこで、この月太にはかわいそうですが、隠居してもらい、新しく雄を入れることにしました。そして3月23日に阿蘇熊牧場よりから雄が来園しました。
 彼は1994年1月29日生まれのまだやんちゃ坊主といった感じのクマでした。名前は「コロ」とつけられました。まず動物病院の検疫室に入り、採食状態をみたり、糞便検査や血液検査といった健康チェックを行ない、問題がなかったので、3月30日にクマ舎に移動しました。
 夕方、いつもどおりメスが寝室に入ってきたとたんコロが一発威嚇の声をあげたのです。
 メスのサツキはびっくり!!自分と比べものにならないくらいの子グマにビクビク!部屋の隅に小さくなっている始末。とうとう餌も食べずじまいとなってしまいました。 
 翌朝、サツキを放飼場に出し、そうじをすませ、餌を用意して夕方入舎させようとシュート(出入り扉)を開け、名前を呼んでも姿が見えません。よほどコロの一発が恐かったのでしょう。しかたがないので寝室内に餌を置き、シュートを開けたままにして待つこと24日間、ようやく入舎させることができました。
 翌日からオリ越しの見合いを開始して徐々に二頭の警戒心は薄れてきていますが、同居に唐ンきれるのはまだだいぶ先になりそうです。

« 104号の1ページへ104号の3ページへ »