でっきぶらし(News Paper)

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親と子、比べてみれば(?T)(動物の変身) レッサーパンダの巻

 竹の葉が大好きでむしゃむしゃ食べる動物といえば、パンダです。大きいほう、ジャイアントパンダが飼育されているのは、上野動物園一園のみ。どこの動物園ででも一般的に見られるのは小さいほう、レッサーパンダのほうです。
 茶色とこげ茶と黒と白の割合に地味な彩りながら、感じのいい色彩感覚です。つぶらな瞳も愛らしさをより引き立たせます。でも何かの拍子に見せる眼光、竹の葉が主食といえども食肉獣の仲間であることをはっきりとうかがわせます。
 さて、生まれた時の色です。何色かと思われますか。それがなんと白。それも真白なんです。私達だって黙って見せられれば、あの真白なホッキョクグマの赤ちゃんと間違えてしまうぐらいです。
 それが徐々に大きくなるにつれ、少しずつ色が浮かび出てくるのです。下地の薄い色をつけ、それにだんだん濃い色を塗るように色模様がはっきりしてきます。ほぼ、毛の模様が親と変わらぬぐらいにはっきりするまでに半年ぐらいかかるでしょうか。 
 何度も何度も経験している他園館の方にしてみれば、面白くもなんともない話かもしれません。でも、出産わずかに二度、なんとか半年以上育ったのは一度、それだけの繁殖経験しか持ち合わせていない当園にとって、それは私にとっても貴重な経験でした。
 願わくば、もう一度見たいものです。成長する様子をしっかりカメラに収めたいものです。ふわふわした白い綿毛の赤ん坊が、ミルクをいっぱい飲んですやすや。その寝姿の毛色が一週間経つと変わっていて、更に一週間経つとまた変わっていて、更に一週間経つともっともっと変わっていて・・・・。わくわくした感動、忘れられません。
 

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