104号(1995年03月)10ページ
あらかると 「ニホンザルキョウコ、闘病続く」
ニホンザルのキョウコの体調が最近ずっと悪くて、担当者を悩ませています。ニホンザルは現在四匹います。父親のタロウ、母親のキョウコ、男の子のサスケ、そして保護されて新しく仲間入りしたハナコ。キョウコの調子が悪くなりだしたのは、ハナコが入ってきてしばらくしてからでした。初めは、ハナコの方が群の中でランクが下だったのに、どうした事か、おやじのタロウがハナコを大変かわいがり、キョウコよりもランクを上にもっていかせるような態度を取りました。これによりキョウコはかなり精神的に落ち込んでしまいました。食欲が落ち、やせが目立つようになり、ついに病院に入院となってしまいました。血液検査や口の中を調べましたが、特にこの病気だという様子は見られませんでした。一ヶ月程入院していると、ストレスからか、毛抜きを始めるようになってしまった為、退院させて、みんなとまた一緒に暮らすようにしました。久しぶりにキョウコが群に帰って、他の皆がどういう態度を取るか心配でしたが、タロウはやつれているキョウコを心配している感じで、トラブルは起こりませんでした。これでキョウコが少しずつでも回復してくれればいいのですが、黄金週間を過ぎた今、キョウコの調子は悪くなる一方で、本当にどうしていいか困っています。キョウコの精神力でなんとかまた昔のように元気な姿が見られる事を待ち望んでいます。
(松永享)