108号(1995年11月)6ページ
動物病院だより
今年の冬は寒くて、園内の池や外にある水道管が凍ったりとここ十年間の暖冬に慣れてしまった私には、つら〜い日々をすごしていますが、皆さん、お元気ですか。かぜなどひいていませんか。
さて、今動物園にいらした方は、必ず夜行性動物館をのぞいてみて下さい。入口は、コウモリの姿がモチーフになっているので、ちょっと恐い感じがするかもしれませんが、勇気を出してお入り下さい。中は暗いので、目を慣らしながら、まずはオオミミハリネズミの展示室をのぞいてみて下さい。12月2日に豊橋市総合動植物園よりメスがやってきたので、オスとメスがそろい、にぎやかになりました。
次はオオガラコ゛。11月12日に生まれた子が順調に成育して、枝から枝へとピョンピョン動きまわるようになっています。この子の親は当園生まれですから、この子は三代目となるわけです。
オオガラコ゛は、もともと単独行動をとる動物なので、出産予定日より少し前に、妊娠しているメス(二代目)だけ展示室に残し、オスと一代目のメスは病院に収容し、出産に備えました。
二代目のメスは今までに八回出産しているのですが、なかなか育たず、二回ほど人工哺育で成長したぐらいです。そして八回目の時はアクシデントがあり子は死亡してしまったのですが、胃内にミルクがしっかりあったことから、今度こその思いがありました。
そして九回目の今回は、落ち着いて子育てにがんばってくれ、順調に成育しています。
その他、ブチクスクスの赤ちゃんも、ブドウやヤマモモの葉など採食するようになり、活発に動きまわっています。体全体に、オスの特窒ナあるブチ模様がはっきりとしてきています。
こうした行動が見られるのは、だいたい午前十時から午後二時頃までですので、その時間あたりにいらして下さい。
(八木智子)