109号(1996年01月)2ページ
猛獣脱出捕獲訓練実施
二月二十一日に、脱出捕獲訓練を実施しました。今までに、ライオン、クマ、トラが脱出したことを想定して脱出捕獲訓練を行ったことがあります。
今回は、突風によりトラ舎の人どめ柵内の木が倒れ、堀の内側に斜めに落ち、それからトラが脱出したという想定で、八年ぶりに捕獲訓練を行いました。
まず、午後一時四十分頃、トラが観客通路にいるのを飼育課員が発見したことから始まりました。ただちに無線で事務所にその旨の連絡が入り、対策本部が設置され、総括班は、静岡南警察署や猟友会etc.への通報を行い、安全確保のための応援を依頼しました。
その一方避難誘導班は、入園者を安全な所へ誘導し、捕獲班は二班にわかれて車でトラの行動範囲を狭めてゆきました。
そして射撃班によりトラに麻酔銃が投与され(仮定)、捕獲班により捕獲され、無事獣舎にもどされました。捕獲完了は一時五十八分でした。
訓練には、動物園職員63名、南署、猟友会等の皆さんが15名計78名参加して行なわれました。
訓練終了後、各班ごとに反省会をひらき、改善点が話し合われました。
当園では開園以来、猛獣が脱出してしまったことはありません。今後も訓練のみでいられるよう、日ごろの施錠確認等に気を配りたいと思います。
今回猛獣脱出捕獲訓練に際し、トラのぬいぐるみを着て、汗びっしょりかいていた古杉管理課職員、ごくろうさまでした。