109号(1996年01月)5ページ
動物病院だより
まだまだ肌寒い日々が続く今日この頃ですが、お元気ですか。
今年はほんとうに寒くて、久しぶりの雪にちょっぴりウキウキしたり、水道管が朝凍ってしまい、掃除がなかなかできず、こまったり…また、寝室から展示室にだすにも、気温があがらないので、展示する時間が遅くなったり、あまり寒い日には、室内展示に切りかえたりしていました。
そうして気を使って飼育していても、体調をくずす動物達が続出し、現在動物病院は満室状態となっています。入院動物を紹介すると、まずはブチハイエナのオス。彼は、以前から時々ケイレン発作をおこしていました。発作はだいたい五〜十分ほどでおさまっていました。しかし一月九日のケイレン発作後動きが鈍くなった為、翌日入院させることにしました。
動物病院内は現在暖房で一定の温度が保たれています。その中でハイエナは治療を受け、回復にむかっています。もうじき退院できると思います。
続いての入院患者はマンドリルのメス。彼女は、何が気に入らないのか、自分の足を咬むようになってしまったのです。最初小さかった傷も徐々に大きくなり、来園者の方から「サルの足から血がでている」と、連絡を何度も受け、とうとう入院となりました。最初、傷口の縫合と、抗剤、精神安定剤をヌガーにして与えました。しばらくは食べてくれたのですが、これが薬だとわかってしまったのか、においをかいて捨ててしまったのです。
できるだけイライラさせないよう注意していたところ、傷口をいじらなくなり、小さくなってきています。彼女ももうじき退院できそうです。
この他に、ダイアナモンキーの次女が糖尿病で再入院、リスザルが衰弱で、ヤギの老メスが起立不能となり、その後3頭出産(内1頭死産)し、現在子供達は、担当の諸星飼育課員が人工哺育しています。
さらに、ワタボウシパンシェ、ルーセットフルーツコウモリなどが入院しており、動物病院内はゴチャゴチャ。暖かくなって、皆元気に退院してほしいものです。
(八木智子)