113号(1996年09月)3ページ
ソリハシセイタカシギ 国内で始めて繁殖
上に大きく反ったくちばしが特窒フソリハシセイタカシギが、10月12日に人工フ化しました。当園はもちろん、国内でも初めてのことです。
ソリハシセイタカシギはユーラシア大陸の温帯とアフリカの一部で繁殖し、日本には稀に飛来しています。
当園では1989年より飼育を始め、9月19日に初めて1ヶ産卵が確認されました。産卵を確認する1週間前より卵殻らしきものが時々あったのです。
とりあえず孵卵器に移して待つこと24日、かわいいヒナが誕生しました。
フ化したばかりのヒナのくちばしはまっすぐで、体重は17.98gでした。最初はピンセットでオキアミやアジの切り身を与えていましたが、4日目頃より自分で採食し始めました。
こうして順調にいくと思っていた矢先、肢を骨折してしまい、フ化後1ヶ月で残念ながら死亡してしまいました。この次こそうまく育てたいものです。