でっきぶらし(News Paper)

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実習を終えて

 私は、9月17日〜10月14日の1ヶ月間、日本平動物園で研修させていただきました。初めの2週間は、カピバラ、サイ、ダチョウ、第一、第二小型サル舎を、そして残りの2週間は子供動物園で実習させていただきました。
 9月17日〜10月1日までの2週間は、動物園の一日の流れを知ることから始まりました。
 そしてここではホースの使い方を自分自身のものにすることが私の課題となりました。カピバラ、小型サル舎はホースの水圧で清掃をすることが多く、ホースの使い方を知らない私にとって、清掃は大変でした。担当者の石井さん、長倉さんの使い方を見て、実際使ってみるのですがうまくいかず、そして、ゴミが流したい方に流れず同じ場所を何度も流したりと一苦労でした。使い方を教えていただき、何とか私の思い通りに使えるようになるまで1週間以上かかってしまいました。
 この期間に私の力のなさを感じました。力を必要とされる作業もいくつかありました。毎日の作業の中では、サイの餌の乾草(15kg前後)をサイの部屋まで運ぶことです。そして私は力のなさを一番実感したのは、堆肥当番の時でした。手順がわからなかったというのもあるかもしれませんが、堆肥の入ったポリバケツを持ち上げることができず、担当者の方にはご迷惑をかけてしまいました。力の必要性を実感しました。
 10月3日〜10月14日の2週間では、幼児教室やウサギ、モルモット、ヒヨコ、ニシキヘビの触れ合いを体験させていただきました。幼児教室では、参加した園児にわかりやすく簡単にそして正しく教えなくてはなりません。最初はどう対処していいのか分からず戸惑ってしまいましたが、回数を増すごとに内容を把握し行動することができました。そして、園児たちの反応があまり差がないことに気付くことができ、「このような反応をしたらこうする」ということが分かってきました。でも、子供動物園にいる間はとても大変でした。それは、お客さんからいろいろ質問されたことです。ニシキヘビをお客さんに触らせていると、体重、体長、毒のあるなしなど、子供や大人まで様々なお客さんが質問をします。子供は質問はしても答えをあまり聞かない子もいたので、簡単に説明をしなくてはならなく、あれこれ考えていると違う場所に興味が移ってしまいました。私が知らないこと、分からないことを質問され、「分かりません」と答えるしか出来なく恥ずかしい思いもしました。後で、担当者に聞いたり本で調べたりと、逆に私自身の勉強にもなりました。園内を歩いていても時々質問され、同じような思いを何度もしました。担当の動物以外の動物についても勉強しなくてはいけないと思いました。
 この1ヶ月間数々の貴重な体験をすることができました。この体験を自分のものとして、これからの生活、勉強、就職に役立てたいと思っています。また、私の役不足のため何かとご迷惑をかけたことをお詫び申し上げます。親切でやさしく接してくださり、本当にありがとうございました。
(龍見桃子)

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