でっきぶらし(News Paper)

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レッサ―パンダ メス来園

 国内では44園で194頭のレッサ―パンダが飼育されています。当園でも昭和55年に日中友好親善大使として、1ペアのレッサーパンダを飼育し始め、その後ペアが変わり、2回繁殖していますが、残念ながら成育しませんでした。そしてここ6年間は発情も見られず、担当者は頭を痛めていました。当園はレッサ―パンダの国内血統登録を担当しており、昨年の状況を調べてみると、16園で23頭繁殖し、そのうち10頭が成育して3園の血統を持つものが、全体の70%を占めていました。
 近親交配を避ける意味で、別の血統を増やすことが、課題となってきていました。 そんな中、釧路市動物園よりメスを貸し出してもよいとの話が舞い込みました。オスもこのメスの血統も国内にありません。ただし、このメスは8才と、ちょっと年齢はいっていました。他の園でペアを組み替え、それが刺激となって繁殖している例も聞いていましたので、このメスを借りることにしました。
 ブリーディングローン、移動の手続きを済ませ、2月5日に来園しました。名前は「かあさん」(1回繁殖している)
 早速、動物病院で検疫を行ないました。餌は、クマザサ、ミルクとバナナ、リンゴ、煮イモ、煮干し等を混ぜたもの、それに葉を採食する動物のために作られた人工餌(ペレット)を与えているとのことでした。そうだ!北海道にはもうそう竹はないんだ。
 さっそく餌を与えてみると、案の定もうそう竹は食べませんでした。しかし4日目頃より食べるようになりほっとしました。
 2月11日にパンダ舎に移し、オス1頭メス2頭の生活が始まりました。
 レッサ―パンダの発情は、1〜3月といわれていますので、今年はちょっと無理かもしれません。この1年をかけ、繁殖する環境づくりができればと考えています。
 
 

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