でっきぶらし(News Paper)

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ブッチ、ミナ安らかに

 人間社会でも死因の第1位は癌ですが、当園でも飼育している動物が「癌」で死亡することが多くなってきています。
 ナマケグマのメス「ブッチ」は、今から2年ほど前に横浜市野毛山動物園とブリーディングローン(繁殖を目的とした動物賃借契約)を結び、お借りした個体でした。
 オスとの仲も良く2世誕生を心待ちにしていたのですが、昨年12月頃より食欲不振に陥り、一時回復したかに思えましたが、1月22日に胆嚢癌で死亡しました。
 当園に来る1年ほど前に野毛山動物園で一緒にいたオスも同じ癌で死亡していたとのこと。今頃は天国で再会しているかもしれません。
 それから1ヶ月後、今度はトラのミナの死です。彼女は、昨年11月に乳癌の手術を行ない、いつ再発するか不安な日々を送っていたのです。
 術後トラ舎に戻り久しぶりに太陽の下でのんびり昼寝したり、夕方見まわると必ず鼻をならして?拶してくれる・・・そんな状態がしばらく続きました。 
 ところが2月に入ると、餌を残すようになり、日増しに衰弱する様子が手に取るようにわかりました。そんな中でも担当者が掃除しようと声をかけると、鼻をならし、やっとの思いで移動してくれていました。そして2月23日とうとうお別れの日がきてしまいました。予想した以上に癌の進行が早かったようです。 
 彼女はカズという子育て上手なお母さんから37頭目の子供として昭和59年10月4日に生まれたので「ミナ」と命名されました。その後ミナも3回出産したのですが、子育て上手なお母さんから生まれたにもかかわらず、うまく育てられませんでした。こうしてミナが死んだことで開園以来続いていたトラの血統は途絶えることとなりました。
 安らかにお眠りください。

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