でっきぶらし(News Paper)

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病院だより《オランウータン ベリー 久しぶりに妊娠したのに》

 当園では、オスの「ジュン」とメスの「ベリー」の2頭のオランウータンを飼育していますが、前回の「でっきぶらし」でお知らせしましたように、国内のオランウータンの飼育頭数も減少してきており、先日名古屋市東山動物園でその対策が検討されたという状況なのです。
 何とか赤ちゃんを、と担当者がいろいろと環境を工夫したりしてみたのですが、第2子の誕生へは結びつきませんでした。
 そうしたある日、生理にしては出血量が多いし、あまり食べずだるそうな様子。以前、体温低下でこんな状態があったけど、今回は平熱だし、どうなっているんだろう?
 またしてもいろいろな物を並べ立て、どれか食べてくれればと試してみたりもしました。
 そして原因がわからぬまま6日目の朝、寝室の台の上に1センチほどの肉片が認められました。
 早速それを検査に出したところ、なんと胎盤。病理の先生に伺ったところ、「流産だと思います。」とのこと。
 その後3、4日でほぼ回復。ほっとした気持ちと残念という気持ちが入り混じった複雑な心境でした。

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