141号(2001年05月)6ページ
実習生からのお便り 動物園で飼育実習を体験して 富士宮農業高等学校
初めて動物園で実習をしたのは、高校2年生の6月でした。この時は、まだ、一日の流れがわからず、焦りや緊張感、不安などがつのりどう動いていいのかもわからず、失敗してばかりでした。学校での実習とは違い、除糞作業だけでなく、デッキブラシや水切りを使い、放牧場や寝室を掃除したり、餌を作ったりと、たくさんの事が体験できました。全部で四回の実習をさせていただきました。その中で、色々な動物とふれあえることができました。私にとっては、毎日のように目にする動物ではないので、一日一日の実習はとても楽しく貴重な体験でした。今までの実習の中で特に印象に残ったことは、オオアリクイの赤ちゃんを抱かせてもらったことです。
それは、一〇月の実習の時でした。初めて見たオオアリクイの赤ちゃんは、体がとても小さく驚きました。小さな耳と、つぶらな目がすごくかわいく見えました。ミルクもあげさせてもらったのですが、私にとっては、初めてのことでしたので、なかなかうまく飲んでもらえず大変でした。ミルクが飛び散ってしまったり、飲ませているときもうまく安定させることができませんでした。しかし、次第に慣れてきて「ゴクゴク」と飲んでいる音を聞いていると 、とてもうれしくなりました。自分のあげているミルクを一生懸命飲んでくれる姿を見ていると、なんだか母親になった様な気分でした。
動物園で実習をさせていただき、それぞれの動物の特窒?色々知ることができ楽しい実習でした。動物にとっては、普通に生活しているだけなのですが 、その一つ一つの仕草がかわいく、そのたびに「かわいー」と心の中で叫んでしまいました。実際にやってみないとわからないことが多く、体験したことすべて大変勉強になりました。これからも実習での体験を活かし、動物について勉強していきたいです。
子供の頃から動物が大好きでした。動物のいる高校に通学し、夢であった動物園での実習は、私のかけがえのない思い出となりました。飼育係という仕事は、私にとって憧れの職業です。
今までありがとうございました。